Я[大塩の乱 資料館]Я
2014.10.16

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「大塩の乱関係論文集」目次


『演劇脚本大汐噂聞書』
その9

重扇助

中西貞行 1894

◇禁転載◇

三幕目 大坂城内の場 (1)

管理人註
  

     役人替名   一 内山彦次郎    一 坂本之助   一 馬士鹿蔵     一 八田又兵衛     実は若党三平   一 高橋佐左衛門   一 小泉淵次郎    一 弓削新左衛門   一 近藤梶五郎    一 小頭城内   一 平山助次郎    一 大岡紀伊守   一 木村司馬之助     実は幻の吉五郎   一 庄司儀左衛門   一 大塩平八郎   一 渡辺良左衛門   一 三好屋五郎兵衛   一 湯川氏太郎    一 堀伊賀守   一 清水善之助    一 堀内仁兵衛   一 萩原弥九郎    一 手代一人   一 内山妹小菊    一 侍二人   一 幸左衛門妹美羽  一 行列大勢   一 弥九郎妹若竹   一 供廻大勢   一 九郎右衛門娘綾葉 一 盗賊一人   一 儀左衛門娘松ケ枝 一 四ケ所二人   一 大塩娘お次    一 触込一人   造物 二重金襖 大欄間 都て大広間の飾附   二重に大岡紀伊守高相引にかゝり、堀伊賀守居る平舞台に弓削新左衛   門、之助、良左衛門、又兵衛、佐左衛門、弥九郎居る、   時太鼓にて幕開く 伊賀守 此度、鎌倉殿より御上使とあつて、大岡紀伊守様 新左衛門 遠路の所御苦労の御発駕 伊賀守 某こそは当国を領り奉る堀伊賀守 新左衛門 家老弓削新左衛門 之助 坂本之助 梶五郎 近藤梶五郎 弥九郎 萩原弥九郎 新左衛門 お見知り置れ 皆 々 被下升せう 紀伊守 何れも方にはお迎ひ太義にこそあれ 伊賀守 何卒御上使の趣、仰聞られ升せうならば 皆 々 有難う存じ升る 紀伊守 上使の趣、承はられよ○当将軍家六十余州の重器/\を召寄せて    見分あらんとの思召に因て、諸国へ夫々に使者を以て催促に及ぶ、    当国錦城に納め置く所の勝時丸の短刀、其以前、今川家の重宝なれ    ども、織田家へ渡り、秀吉是を愛し、夫より当家へ譲し故、当錦城    へ秘め置かるゝ由、急き受取帰れとの上意、其意承知致してよから    う 伊賀守 ハアヽ、委細承知奉る、去りながら、合役たる跡部山城守、病中    にて引籠りおり升れば、某一了簡には計ひ難し、何卒暫時御猶予の    義をは 紀伊守 ヤア、麁忽なり、伊賀守、山城守本復迄うか/\相待たうや○アヽ    聞へた、勝時丸紛失故、病気に事寄せ、延引致さす所存よな 之助 ヤア、御上使の仰せとも覚へず、斯く名城の宝蔵へ秘め置きたる    御宝を、仮令如何なる盗賊たりとも盗取ること、思ひも寄らず 梶五郎 殊に御宝蔵の鍵預りは大塩、内山御両所なれば、麁相のあるべき    様は厶らぬ 紀伊守 ヤア、紛失致さぬが実正なれば、イザ勝時丸、受取らうや 伊賀守 サア其義は 紀伊守 但し紛失致しておるか 皆 々 サア/\/\ 紀伊守 方々返事ナヽ何と  〔ト 向ふより

大塩噂聞書」
(摘要)















































































































厶(ござ)らぬ


『演劇脚本大汐噂聞書』目次/その8/その10

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