Я[大塩の乱 資料館]Я
2005.12.5

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「大塩の乱関係論文集」目次


『大 塩 平 八 郎 』 その68

幸田成友著(1873〜1954)

東亜堂書房 1910

◇禁転載◇


 第二章 学者
  三 学説 (5)
 改 訂 版

去虚偽  

虚偽を去るは己を欺かず人を欺かず、唯々誠実の心を以て万事 を貫かうと務むるのである、「柔侫狡詐は是良知を賊ふの蠧な り、之に加ふるに学力を以てす、則ち啻に己の良知を賊ふのみ ならず、亦人々の良知を蠧ふなり」「良知を致すの学、但人を 欺かざるのみならず、先づ自ら欺くことなきなり、而して其功 夫屋漏より来る、戒慎と恐懼と須臾も遺るべからざるなり、一 旦豁然として天理を心に見る、即ち人欲氷釈凍解す、是に於て 当に洒脱の妙此に超ゆるものなきを知るべし」とあるなど、中 斎が特に虚偽を賎め、之を戒めたことが解る。

 虚偽を去るは己を欺かず人を欺かず、唯々誠実の心を以て万 事を貫かうと務むるのである。「柔侫狡詐は是良知を賊ふの蠧 なり、之に加ふるに学力を以てす。則ち啻に己の良知を賊ふの みならず、亦人々の良知を蠧ふなり」。「良知を致すの学、但 人を欺かざるのみならず、先づ自ら欺くことなきなり。而して その功夫屋漏より来る。戒慎と恐懼と須臾も遺るべからざるな り。一旦豁然として天理を心に見る、即ち人欲氷釈凍解す。是 に於て当に洒脱の妙此に超ゆるものなきを知るべし。」とある など、中斎が特に虚偽を賎め、之を戒めたことが解る。


井上哲次郎「大塩中斎」 その27


「大塩平八郎」目次2/ その67/その69

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