Я[大塩の乱 資料館]Я
2000.4.15
2000.5.22訂正

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「咬 菜 秘 記」その18

坂本鉉之助

『旧幕府 3巻6号』(旧幕府雑誌社) 1899.6 より


◇禁転載◇

適宜、句読点・改行をいれています。


〔玉造組の日頃の備え〕

同月廿一日、難波御蔵御扶持分渡の節、此方同心中と京橋同心中と出会にて、京橋同心の咄たるは、去る十九日の節は銘々玉薬も揃はず、玉があれば薬がなく、薬があれば玉がなく、其上早合抔も一向無て、其儘不取敢出たる所、存外賊徒打払になり、堀殿には御落馬故、ケ様の節は迯るか勝と存て、何れも散乱したりと咄たる由。

此方同心聞帰て語る也。

左様心得方にては、其筈の事と思れ候とて、迚も平生の心得悪敷、其上支配役も不行届千万也。

貞 一昨年秋支配役になりて、其後支配下小頭に申渡すは、

と尋し所、 と申により、 と申渡たる事あり。

ケ様之事を折々支配より申渡す故、此度も火急に(の)折節、支度も早速整ひて、三十人即時に出たるは、貞か了簡よりは余程早く揃ひたる事なり。


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