Я[大塩の乱 資料館]Я
2018.4.11

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「大塩の乱関係論文集」目次


『飢饉資料』(抄) その108

司法省刑事局編・刊 1932

◇禁転載◇

第四章 飢饉の私的対策
 第一 代用食
   〈三〉粮食調理法(備荒録 一一一頁以下)
     一 甘藷外五十六項(4)

管理人註
  

     蕎 麦 一 蕎麦飯 蕎麦を水に浸すこと一日間にして能く磨ぎ上げ、之を蒸籠に入れて  蒸し、晴天に乾燥せる後、石臼にて軽く挽き脱くこと三回位にて皮を去り、分  くへし、右蕎麦五合と磨ぎ揚げて混し合せ、之に水一升二合を加へ、平常の飯  の如く炊き用ふ、但し飯は米飯より少し黒色を帯ぶるも味宜し、 二 蕎麦菓子(一名蕎麦パンと云ふ) 蕎麦粉五合に肉を細に切りたるもの、又  は塩鮭鱒等にてもよし、葱又は青菜等を細く刻みたるもの少しを入れ、水にて  煉り団子となし、之を煮上げて後、味噌汁等に入れ用ゆ、 三 蕎麦煉り 蕎麦粉に少し食塩を加へ、水にて能く煉り、適宜の大さとなし、  蒸し上げたる後、醤油汁に仕立、油揚、豆腐、青菜等を細くみ入れ食用とな  す、又小豆汁に右団子を入れ、食用に供するも可なり、 四 蕎麦餅 牛旁の若葉を採りて茹で、水にて能く洗ひ、一昼夜水にさわしたる  後ち、籠に採り上げ乾し置きたる者へ、生蕎麦粉とその葉を細く揉み、適宜に  加へ、食塩少し許り加へ、水にて能く煉り、少し小麦粉を加へ団子となし、蒸  籠に入れ、蒸し上げたるものに豆の粉を付け食すべし、又大根おろしに醤油等  にて食ふも大に好し、

  


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