Я[大塩の乱 資料館]Я
2018.5.2

玄関へ

「大塩の乱関係論文集」目次


『飢饉資料』(抄) その111

司法省刑事局編・刊 1932

◇禁転載◇

第四章 飢饉の私的対策
 第一 代用食
   〈三〉粮食調理法(備荒録 一一一頁以下)
     一 甘藷外五十六項(7)

管理人註
  

      と   ろ         又は后、女萎、野老、神馬草と云ふ、        製 造 法  石製の地確にて一人之を舂き、一人之を撹拌すへし、石確なければ木臼を用ふ るも亦可なり、既に舂砕せし後、其秤量一貫目に水二斗許注入し、仔細に撹拌揉 搓して其鬚毛を尽く取除き、布袋にて搾るべし、搾りたる汁を桶に注入し、一夜 毫も撹動せず溜止すべし、既にして浮水を去り、桶底に留る者を竹箟にて揆し、 盆に載せ、太陽に晒し乾す、之を山製粉と称し、苦味なし、上品なれば、其の秤 量一貫目にて凡百五十目を得べし、中下の品にも因り、時節にも因て秤量増減あ り、其三等分製法は事長ければ之を略す、又滓を籬を以て下し、気強き灰汁 を以て煮熟し、竹籠或は箱に入れ、流水或は瀑泉に浸せば、一昼夜を経て苦味除 き去る、流水なき郷里にては桶に入れ、毎日三四度水を換へ、三日浸し、太陽に 曝し、乾して食料に供す、医薬田糞に用ゆる灰汁にて煮熟するに及ばず、

  


『飢饉資料』(抄)目次/その110/その112

「大塩の乱関係論文集」目次

玄関へ