Я[大塩の乱 資料館]Я
2017.3.20

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「大塩の乱関係論文集」目次


『飢饉資料』(抄) その17

司法省刑事局編・刊 1932

◇禁転載◇

第三章 飢饉の公的対策
 第一 飢饉の前兆
  五 竹の実に就て (2)

管理人註
  

ハ 五穀無尽蔵 (通俗経済文庫第六冊、五一頁)  爰に安永七年戊亥の比より、竹に病入るよしいひけれども、飢饉に至る べくもおもはず、竹に病入るときは、極めて飢饉するといふ事、聞伝ふる 処なれども、その時に会ひたる人すくなければ、只虚言とのみおもひて用 意する人稀也、殊に金の価下直なれば、一年や二年米一粒出来ずとて、格 別の事やあらんとおもふ位の時節なり、然ども油断大敵とやらん、古人も                     まだけ           いましめ置給へり。且先年の竹に病入りしは苦竹なりしが、此度は多く淡 ちく 竹にて、亥子の年より病ひ入かけて今に止ざる故、遅いか速いか淡竹の籔                     とひだけ は終に絶ゆるに至るべし、先年苦竹に病入て樋竹なく、木にて彫ぬき樋を こしらへ遣ひしと聞けり、是れ定て享保年中の事成べし云々、




安永七年
1778年
戊亥でなく
戊戌








苦竹
にがたけ、
真竹

淡竹
(はちく)
大形のタケ

樋竹
樋(とい)にす
る竹


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