Я[大塩の乱 資料館]Я
2017.10.11

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「大塩の乱関係論文集」目次


『飢饉資料』(抄) その77

司法省刑事局編・刊 1932

◇禁転載◇

第四章 飢饉の私的対策
 第一 代用食
   (一)食用草木(備荒録 五四頁以下)
     二 食用草木 葉茎之部(3)

管理人註
  

 はゝきゞ 藜科 地膚 ほうきゞ、たまはゝき(万葉集) にはくさ(輔仁木)   葉は細長披針状にして互生し、枝葉繁密なり、夏月小白花を開き、実を                トリメ  結ぶ、漢薬の地膚子也、和方に雀目の症は両三回之を食すれば效ありと云  ふ、此嫩葉を採り食用とす、味頗る佳也、九州にては老葉と実とを併せ、  岩手県にては実を貯ふ   はこべ 石介科 婁 はくべら(和名鈔) はこべら(古名)   はまあざみ 菊科 はまごぼう、いそあざみ、こぼうあざみ   海辺砂地に生す、葉は薊に似て長く厚くして、光沢あり、亦刺もあり、  花形亦薊に似たり、根甚長くして牛旁の如し、煮て食す、味亦相似たり、  俗伝に小児の咳嗽に效ありと云ふ、又漬物にすべし、味佳也   ははこぐさ 菊科 鼠麹 もちくさ、御形、もちよむぎ   七日の粥に用ふる七種の一也、又昔三月三日に之草をに和し食ふの習  慣ありしと方今諸国の村民、亦春月常に之を用、又此花を摘、乾して煙草  に代用するものもあり   はりぎり 五加科 いぬきり、ぼうたら(紀州) いぬたら(和州、木        曾) 芝(松前) せのき(奥州、羽州)   諸国山中に多し、落葉喬木にして、葉は分裂、状七九尖也、其幹に刺多  し、材は白色、質美にして建築器具の料によし、北海道にては艇を造る、  山民嫩芽を採り、烹て食す、味独活芽の如し   はなあふひ 錦葵科 蜀葵 たちあふひ   人家に栽へ、花を賞するものにして、花色数種あり、嫩葉   はげいとう 科 雁来紅 かまつかのはな(枕の雙紙)   葉は鶏冠に似て紫黒色、梢葉鮮紅にして美なり、葉腋に実を生ずること、  の如し、黄色のものを雁来黄と呼び、紅緑紫黄の四色雑る者を「にしき  そう」と云ふ、是十様錦也、共に嫩葉

 


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