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大塩の乱関係論文集目次

大塩平八郎挙兵の顛末（其十一）

今度出火に付、天満御宮御神輿、生玉北向八幡社へ御立退有之候処、明後五日丑の上刻還御有之候、依て火之元の儀天満郷の内、堀川より東へは触知らせ、其余は右に付火の元別て入念候様申達可置候

右之通三郷町中江可触知もの也

　酉三月三日

　　　伊賀
　　　山城
　　　 　　　　　　北組惣年寄

類焼町々御浚土砂申請度者有之候はゞ、町々より川方御役所へ直々罷出願上げ可申事、去る十九日大火に付、外町々立退居候もの、其町々へ引越次第、町人借家人の訳、委く相認め、早々可被申出候事

一　去る十九日類焼町の内、建家残らず焼失に相成候て、格別建家相残有之町々の内にて、此迄書出有之候難渋人の内にて、何軒は焼火と相成と何軒は難渋人と申儀を聞毎に、半紙二つ折委く相認め、年寄印形にて明日中に可被申出候、尤町中残らず焼失に及び候町々は書出に不及候事
　　　

但有無共可被申出候事

一　焼場に小家住居候もの相調、明日中に可被申出候こと

但町人借家人の訳委く相認め、難渋人も候はゞ是亦委く相認可被申出候

去月十九日大火及び類焼町手寄方無之難渋人、取敢ず道頓堀芝居におゐて御救被下候処、今度天満橋南詰、東詰、天王寺御蔵跡右三ケ所御救小屋取立右芝居に被差置候者今四日より追々右小屋へ為引移(ひきうつらせ)候段可相心得候右御小家へ施行の品等 差出度志有之向は前以て御小屋へ罷越掛り町々引合候上可被差出候

一　右御救屋小家の儀、被差出候難渋人は、其郷に抱(かゝは)らず打込にて差出候得共、御小屋の儀は取扱郷の相分候間、其段可被相心得候

                  天満橋南詰元堺町
                        流垂形　　　　御小屋
                        右北組取扱
                  天王寺御蔵跡
                              　　　　御小屋
                        右南組取扱
                  天満橋北詰
                                      御小屋
                        右天満組取扱

一　類焼町并掛り可相除残りの分町其内毎夜三町づつ町代並人足二人づゝ相詰可申候

一　北組掛り町左之通

善左衛門町、道空町、南渡辺町常安町、海部堀川町、常盤町一丁目、西信町、北渡辺町、瀬戸物町、日本橋一丁目

右之通可被相心得候事

　　酉二月　　　　　　　　　　　御救掛り惣年寄

一　御救小家に被差置有之候類焼難渋人ども、御救小家より各自家業に差出、住宅の心掛け可致旨申聞置候に付、借家借受に罷越候節、御救小家に罷在聞もの迚、相厭候訳は無之、難渋御趣意を外々差支の筋も無之候はゞ、家借の儀応対致して遣、且又奉公人出替の時節にも候間、御救小屋罷居候もの召抱候を如何に存候訳無之候間、元居町々引合、是又 差支なく候はゞ、勝手に召抱聊か難渋人有附候様に有之度候間、末々迄可申達候以上

　酉三月　　　　　　　　　　掛り惣年寄

去月十九日、大火に付諸材木竹類の事、直に仕間敷并大工日雇等の儀者、増銀取申間敷段相触れ置候処、竹木類追々高直にて、大工日雇等の増銀取候由相聞へ、類焼人共難渋自普請方差支候由、右は竹木類問屋より仲買へ売渡し、町中へ買取候に付、直段高直に相成、大工日雇の者共人数足り兼可申儀にて有之間、竹木類は仲買に抱らず、問屋より直買可致、大工木挽日雇手伝等当所のものに抱らず他国他所より雇候儀、当年中差免し候

一　土砂船積の儀、是又当年中何船にても勝手次第積取可申候

右之趣三郷町々へ可申聞候