村上義光・島野三千穂
『大阪城天守閣紀要 第17号』1989.3 より転載
◇禁転載◇
適宜改行しています。
三日之事 一、三日とハ朔日十五日 廿八日 此日にハ神仏祭る事又頭江礼 ニ由之事 五節句とハ 一、三月三日 上巳 五月五日 端午 七月七日 七夕 八月朔日 八朔 九月九日 重陽 元日 一、初寅之刻ニ年男 若水ヲ汲 其水ニて何事もする事 (灯) 一、神様へ御酒雑煮 あかしヲ上ル事 一、仏前江雑煮 あかしあける事 是ハ下男之役 (顔) 一、主人始 若水ニて皆々かおゝ洗ヒ神仏江御礼致ス事 一、主人も両親へあいさつ 以下順々にあいさつして膳ニむかい祝ふ事 (煮) 一、雑
煮之事 しろみそ こいも だいこん やきどうふ 花かつお入る事 〆 一、礼あるきハ略ス 氏神へ参詣ス 昼之部 神仏江小豆めしニ 一、膳 祝せん 向付 だいこん くき 焼物 こまめ 一、おゝ福 小梅 一、とそ 若き者
祝ふ 一、組重ヲ出し置 昼之部 一 膳部 かき なます みそしる たいこん かき 焼物ぶり カキなます 朝之雑煮 下ル事 一、礼者ニて組重ニて年酒ス 吸物外ニ見合ニて肴出ス、 酒呑又人には湯もち 夕 神仏へあかし上ル、そなへ物下ル 一寸酒 〆 一、出入之者にて にしめにて 酒出ス 夕之部 一、膳部 にしめニて一寸酒 二日 (煮) 一、朝寅之刻 おきる 神仏江雑
酒 あかし 上ル 一、朝から初風呂たく 昼之事 かき 一、神仏へめし なます上ル 雑煮下ル事 朝之部 一、雑煮ヘハやき雑煮 上おき 水な 花かつを 一、膳部ハ元日もおなし事 とそ 組重出ス 昼之部 かき ふり 一、 膳部 なます みそしる 平 はつ□ しいたけ 夕之部 一、神仏へあかし上ル そなへ物下ル 三日 一、朝六ツ時 神仏江雑煮 酒 あかし上ル 一寸酒 夕之部 一、膳部 にしめにて 一寸酒 三日朝之部 一、雑
みそぞうに 膳部 元日も同じ とそ 昼之部 神仏江前日もおなし事ニあける 雑煮下ル 夕方 神仏へあかし上ル そなへ物下ル 一、寺江参詣する事 昼之部 一、膳部ハ元日とおなし事ニ候 夕之部 一、膳部 にしめ 一寸酒 四日 一、朝六ツ時ニおきる 三ケ日に神仏へ上シ雑煮ヲひとつにしてそうす いにして食する事 四日夕ニ 一、神仏へ あかしヲ上ル事 一、十五日迄しめの内ハ下女ニ夜ハ仕事なとさせす遊ハス事 五日 一、万才 来ル 米 壱升 かかみ餅壱重、 銭五十文遣ス にしめにて 酒呑ス 六日 一、夕ニ七ゝ草 はやす 七ゝ草 一、せり はこべ なつな ごぎよう ほとけ之座 すすな すゝしろ 〆 (土地) 七ゝ草 なづな とりとりの鳥か日本之とちへ渡らぬさきに七ゝ草な つな なつな なつな 七日 一、朝寅之刻ニおきる 門松ヲはやす事 一、七ゝ草ヲはやしておかいをたき神仏へ七ゝ草かいを上ル事 酒 あ かし 上ル 七ゝ草湯之風呂たく事 七日朝之部 一、膳部ハ向付 くき 焼物 ごまめ 昼之部 かき 一、神仏へめし なます 上ル
八日 一、武キ之かゝみ餅ひらく事 昼之部 一、膳部 向付くき 焼物ごまめ かゝみ餅ヲやき雑煮ニする事 八日昼之部 一、かゝみ餅ヲ重箱ニ入 親類へ送る事 数ハ七ツか九ツ斗 十日 一、昼に一寸した肴にて酒 十五日 一、朝寅之刻ニおきる 門松しめなわ始、かさり物 皆々とんとにたく 其火にて餅やく 十四日ニ 一、しめなハ始かさり物おろし置 門松も取平常之事ニなる 〆 十五日 朝之部 (を) (焼) 一、小豆かいおたく 其中へやきし餅ヲ入ル 一、神仏へ小豆かい 酒 あかし上ル 〆 昼之部 一、神仏へめし なます あける かい下ケル 一、夕かたにあかし上ル そなへ物下ル 一、膳部ハ 向付くき 焼物 ごまめ 〆 昼之部 かき 一、膳部ハ なます みそしる 焼物ぶり 一寸酒 夕之部 一、膳部 何にてもにしめにて一寸酒 十六日 一、神仏へ供へし道くをかたづける事 廿日 ほね正月 一、神様へ御酒供へる事、夕ニあかし上ル事 一、祝膳並重箱之類、湯ヲとふしかたつける事 昼 一、ぶり之ほねにて祝ふ事
かき
一、膳部ハなます みそしる 平
ふり
ごぼう