島本仲道編 今橋巌 1887刊 より
大塩平八郎妾
ゆ う
此者儀、主人平八郎不容易企いたし候儀ハ不存候とも、病気養生之ため平八郎差図に任せ、同人忰弓太郎並召仕等一同摂州般若寺村忠兵衛方へ罷越逗留中、平八郎へ及相談候由を以て、猶又忠兵衛家内の姿にて、同国伊丹伊勢町幸五郎方へ罷越、致止宿居候様、忠兵衛申聞候はゞ、怪敷儀と可心附処、実に病人を厭ひ取計候儀と存、強て子細も不相糺、一同幸五郎方へ止宿いたし居、殊平八郎企之次第乍承、弓太郎等之身分落附之儀心掛、所々忍び立廻候始末不届に付、存命に候はゞ中追放可申付所、依主人之科遠島、