Я[大塩の乱 資料館]Я
2003.2.10訂正
2002.6.12

玄関へ

大塩の乱関係史料集目次


『天 満 水 滸 伝』

その22

石原干城(出版)兎屋誠(発兌) 1885

◇禁転載◇

適宜、読点を入れ、改行しています。


○大塩兵を集めて軍を出す (4)

去程に、逆徒の輩は漸次(しだい)に多人数となりけるにぞ、いざや二手に別れ押行んとて、此処より一方ハ、大井正一郎を以て人数を司どらしめ、東町筋へ押出して米平が輩らを焼立しむ、

亦一方ハ、大塩平八郎是を司どり、船場に入て高麗橋筋へ打出、三井岩城等の店々を大筒火矢にて焼立し、其形勢ハすさまじく、其黒煙天を覆ひ、恐ろしなんどいふ斗りなく、逆徒等弥々向ふ者なきに、思ふ存分相働き、其乱妨いハん方なし、

(まこと)に是を見者ども恐れをなして、舌を巻、身の毛をよ立、慄へ上り、十方(とはう)に暮れて泣叫び、親を呼やら子を慕ふやら、其哀れなる有様ハ何に譬ん様もなし、


『天満水滸伝』目次/その21 /その23

大塩の乱関係史料集目次

玄関へ