同十四日頃より稲の様子も至つて宜しき故、米の直段追々に下落して、最上よりは五十匁計り下る。
廿四日より夕立の催あれ共、雷鳴のみにて雨なし。
廿六日申の刻小雨、直に止む。
廿七日午の刻雨、直に止み暫く暴風吹き、申の刻少雨 近国・近在は夕立多く、川々水つき至つて乏しき処、少々水出て一面の泥水と成る。備前・備中・作州・四国辺は時々大雨にて、洪水一時に出で、昨年の如き大水なども一時の暴水故、田地の障りにはならずといふ。直に止む。
当年は天気の都合至つて宜しく、土用に入つて旱り続き、稲株大に太り豊作の様子なり。
廿八日申の刻雨、終夜降通しにて廿九日午の刻迄大雨、午後よりして折々少雨、申刻に至りて止む。
廿七日の小雨暴風ありしより、廿八日至つて涼し。単物にて寒き位なりしかば、又米価五十匁程貴くなる、全く姦人共の仕業なるべし。
廿九日大塩が残党大西与五郎・大井庄一郎・吉見九郎右衞門・竹上万太郎・安田図書・美吉屋五郎兵衛并に妻、都合七人江戸召下しとなる。*1
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