● な
七二 小を語れば天下能く破る莫きの義は、善く易
●せつか だつりやくえい
の説卦を講ずれば、則ち甚だ分暁す。而て脱略頴
い ●もくくわ りんしよく はんせん
異の人は、其の木果と為り、吝嗇と為り、蕃鮮と
たはくがん くわじやうかう
為り、多白眼と為り、盗と為り、科上槁と為り、
こうぜつ きせつ
狗と為り、鼠と為り、口舌と為り、毀折と為るの
わいさ いさぎよし ぐう
猥瑣を以て、之を治むるを屑とせず。而て道の寓
●しやうすう なづ
するを知らざるなり。然れども夫の全く象数に泥
● のこ ●うが
み、大を遺して以て之を鑿つ者の若きは、則ち其
の道を去ること甚だ遠し。何ぞ論ずるに足らん。
語小天下莫能破焉之義、善講易説卦、則
甚分暁、而脱略穎異之人、以其為木果、為
吝嗇、為蕃鮮、為多白眼、為盗、為科
上槁、為狗、為鼠、為口舌、為毀折之
猥瑣、不屑治之、而不知道之寓焉也、
然若夫全泥象数、遺大以鑿之者、則其
去道甚遠矣、何足論、
|
●中庸の語、前
出。
●説卦。易、十
翼の一、易の卦
を説く。
●以下説卦の語、
木果は乾卦の象、
吝嗇は坤卦の象.
蕃鮮は震卦の象、
多白眼は巽卦の
象、盗は坎卦の
象、科上槁は離
卦の象、狗と鼠
とは艮卦の象に
して口舌と毀折
とは兌卦の象な
り。
●象数。象は易
の卦にあらはれ
たる兆象、前述
の諸項なり。数
は初、上、九、
六の類を称す。
●大。道を指す。
●鑿。穿議立し
て、こじつける。
|