山田準『洗心洞箚記』(本文)77 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.10.4

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『洗心洞箚記』 (本文)

その77

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

                 びんとく 九八 曾子の大杖小杖は、孝徳ありて敏徳なし、故に     へん     くわんりんしゅんせい  夫子に貶せらる。舜の完廩浚井は、孝徳あり、又敏  徳あり、故に万世に称せらる。人もし敏徳無くんば、                    則ち孝も亦た不孝と為る。是を以て師氏此れを以て       まこと ゆゑ  教と為す、良に以あるかな。   曾子之大杖小杖、有孝徳而無敏徳、故貶于夫   子、舜之完廩浚井、有孝徳、又有敏徳、故称   于万世、人如無敏徳、即孝亦為不孝矣、是以   師氏以此為教、良有以哉、 九九 敏徳は何を以て就る、人無欲なれば即ち敏徳あ           り、別に敏徳の工なきなり。   敏徳何以就焉、入無欲即敏徳矣、別無敏徳之工   也、



劉向の説苑に.
曾参父の杖を受
けて死せんとす、
孔子が小杖は受
け、大杖は避く
べしと云ひしこ
と見ゆ。

完廩浚井。舜
が倉を修繕し、
井戸をさらへて、
父の死の手を免
れし故事に出づ。
孟子万章上篇に
見ゆ。

師氏。九十一
項に出づ。






工。方法、手
段。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その76/その78

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