先生是ニ於テ孤トナル、僕七才時父母倶沒矣ト云フ者是也、其哀【戚／心】ノ情知ルベキ也、

此ヨリ祖父母ノ鞠育スル所トナル。

是年先生初テ句読ノ師ニ就ク。

田結荘千里云　先生八才にして篠崎応道 小竹之父 の門に入りて句読を受く、天禀の頴才と絶倫の精力とを併せて十二三才の頃既に四書五経以下経史の大義に通す云々 服部鉄石聞書

咬菜秘記 *2 云　平八郎近来の作文作詩兎角此世を渡り難き意味有之候先つ越智高洲先生抔唯今在世に候へば此三五年以前に定て交を絶ち被申候哉とも被存候云々 越智高洲、名翼、字士亮、俗称文平、文政九年四月歿年五十六

慶長以来諸家著述目録云、大塩後素始師鈴木恕平、後修陽明学、天保八年没、年四十二。 鈴木恕平、名棟、字隆父、号撫泉又遺音、京師人

按ズルニ先生初学ノ師ニ就テハ越智高洲又鈴木撫泉諸子ノ説区々皆確証ナシ、独リ篠崎応道ノ説或ハ信スベシ。篠崎小竹詩抄中吾社同人ノ語アリ、酔後放歌ニ題シテ曰

吾社亦有人。
僂指数某々。
子玉性好飲。*3
四十斑貍首。
爛酔初浩歌。
声如金石剖。
公坦安抱関。*4
傭銭代五畝。
好詩錦為腸。
招客酒盈□。
子起廉潔吏。*5
楽与貧儒偶。
豪蕩外礼法。
酔発獅々吼。 小竹斎詩抄巻一

愛宕山火、修大猷君百五十年霊忌（和漢）孝義録成
○先是劉之協等倡邪教（新撰）
伊能忠敬始て経緯度を加へて日本図を作る
○合衆国政庁をフイラデルフイアより華盛頓に移す
○愛爾蘭を大貌列顛に併合す（万国）