『巷街贅説』(抄)15

Я［大塩の乱資料館］Я
2003.9.2/2004.3.15修正

『巷　街　贅　説』　(抄)

その１５

『近世風俗見聞集第４』国書刊行会 1913　より

◇禁転載◇

○大坂騒動　(１３)

当二月十九日、不容易企におよび、大坂市中所々放火いたし及乱法候、元大坂町奉行組与力大塩平八郎、并組与力大塩格之助、同瀬田済之助、同組同心渡辺良左衛門、同庄司儀左衛門、同近藤鍋五郎忰近藤梶五郎等人相書、

　　　　　大塩平八郎 一、年頃四十五六歳一、顔細長く色白き方一、眉毛細く薄き方一、額開き月代青き方一、眼細くつり候方一、鼻常体一、耳常体一、脊常体中肉一、言舌さはやかにて鋭き方其節一　鍬形付甲着用一　黒き陣羽織一　其余着用不分　　　　　大塩格之助 一　年頃二十七歳計一　顔短く、色黒き方一　せい低き方一　鼻常体一　眼常体一　眉毛厚き方一　歯上向歯二枚おれ有之一　言舌静成方一　其節之着用不分　　　　　瀬田済之助 一、年頃二十五歳計一　顔丸く色浅黒き方一　背高く肥肉一　眼丸く二た皮目にて大きなる方一、鼻高き方一、眉毛厚き方一、月代薄く小鬢有之一、言舌不弁なる方一、其節の着用不分　　　　　渡辺良左衛門 一、年頃四十一二歳一、顔立青白き方一、せい低き方一、眼出目二皮にて大きなる方一、歯出候方一、月代常体一、言舌静なる方一、其節の着用不分　　　　　近藤梶五郎 一、年頃四十歳計一、顔丸く赤黒き方一、せい低き方一、眼丸く常体一、月代常体額際ぬき有之一、疱瘡の跡有之一、言舌常体一、其節の着用不分　　　　　庄司儀左衛門 一、年頃四十歳計一、色黒くおとがひ細き方一、左の耳つぶれ有之一、眼細き方一、月代常体一、言舌常体一、其節の着用不分

右之通之者共於有之は、其所に留置、早々大坂町奉行所へ可申出、若及見聞候はゞ、其段も可中出候、隠置脇より相知候はゞ可為曲事候、
　酉三月

右御書付主膳正殿御渡之旨、御目付池田将監殿被相達之、

　三月十三日

「御触」（乱発生後）その２

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