大塩動乱の顛末竝に著者の管見 *1 その5 |
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賊 徒 横 暴 |
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鴻 池 善 右 衛 門 |
夫れ彼賊徒終に越えて船場に到り、先づ第一番に鴻池屋善右衛門方家内追立乱入致すの次第、全く盗賊の処意、金銀を奪取り可申存寄にて、隈々相尋ね候得共、兼ねて要害宜しくや有りけむ立退候跡、一切金銀の有所難知、手を束ねて出る由。 |
方 へ 入 る |
三 井 に 乱 入 |
両方共に火矢にて焼拂ひ、夫より三井店に差懸り候節、戸締要害に相掛け、取片付等致し居候所、表の方掛矢にて打破り、其穴より槍を入れ、夫より八九人乱入。家内のものも恐怖して立騒ぎ候処、鉄炮打掛け手疵を負候者も有之由。夫より火矢を打込、剰へ戸前等致し候土蔵態々開く、火矢三挺程打込み焼立候由。
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