Я[大塩の乱 資料館]Я
2004.2.27

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「浮世の有様 巻之八」

◇禁転載◇

大塩一件脚本の筋書 その6








暫く取合有りてばた\/にて道具替ると、天王寺の東御勝山の体、 夜の景色にて至つて物凄し。

小塩貞八乱髪にて敵を切抜け、血刀を引提げ此処へ出来り、市中の焼くる様子を眺め、一息つきぬる処に、どろ\/にて貞八が後ろに三津の局が姿顕れ出で、貞八々々と呼立つるにぞ、振返りて何事と問ふ。局貞八に向ひ、「今迄は深く隠せしが、汝は我等今川家に仕へし時、誰とやらんに忍び合ひ懐妊せしが、世間奥向を憚り、生み落すと其儘汝を捨てしが、後の印に斯様々々の物をば添へ置きぬ。其方に其覚えあらん」といへるにぞ、

貞八大に驚き、何事も符節よく合ひぬるにぞ、扨は誠の母なりと打解けて談じ、「将軍は今川家の讐なれば、其讐を報ぜよ。今汝に授くる物有り」とて一巻を取出して、之を手渡しす。之切支丹の妖術の巻物なり。之を渡し何かと言残し、暫くすると又どろ\/にて、局其処へ倒れ伏すと其儘白骨となる。之 先年大塩が戴許せし切支丹豊田貢が事を取組みしなりと云ふ事也。

遥か脇より龕燈灯燈を以て、其始末を始終見て居る者有り、之を宇治山藤三郎と云ふ。貞八と顔見合せ、双方共無言にてこなしありて、其儘幕なり。

 





此度幕開くと、ちやり場にて何かちやら\/せし事の由、

其次の幕開きぬると、此度は三字屋五郎兵衛が宅にて、蔵の内に格助三井の娘と両人を囲まひ有り。

宇治山藤三郎討手に出で来り、五郎兵衛取合有り。五郎兵衛が計ひにて、両人共密に落し遣りぬる仕打なり。











夫より廻り道具にて川口の体、小塩貞八は甲冑を帯し、弓太郎と共に船中に、宇治山藤三郎は大勢の捕手を連れて岡に有りて、互に闘争あり。小塩貞八重て再会し、勝負を決すべしと船を漕出す。

これにて芸終ると云ふ。

 


「大塩一件脚本の筋書」その5/その7
「浮世の有様」大塩の乱関係目次3

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