現在の日系国家連合、またの名を『太陽帝国』、『太平洋帝国』や『Jシスターズ』と呼ばれている亜細亜・太平洋の覇者「日本帝国」。
だが、今日の繁栄を築くその道のりは平坦ではなく、まるで日本の山野のように起伏に富んだものだった。そして、その近世以降の歴史的流れを決定づけた要因の最初は、十三世紀当時の世界帝国「元」が行なった対日侵攻がそうだと言われている。
中でも、モンゴル人がアイヌ人に対して行なったアイヌモショリ侵攻こそが、その後の北アジア情勢を大きく変えていったのは言うまでもない事実と言えよう。そこでこの第一部では、後のアジア史を覆したと言われるアイヌの中世・近世史を中心に記していきたいと思う。
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