![]() クライアント(コーチングされる人)に精神的な葛藤があって、ストレスを溜めこんでいる場合、通常このクライアントは、コーチングを受け付けません。 つまり、コーチングできる状態というのは限定されていて、必ず気持ちの整理のついた状態、言い換えればカウンセリングできた状態である必要があるのです。 コーチングは気持ちの整理(内的適応)ができた状態ではじめて機能します。これは個人向けのパーソナル・コーチングであれ、職場むけのビジネス・コーチングであれ、例外はありません。 では何が、精神的な葛藤を引き起こし、ストレスをためる原因となるのでしょうか。それは大別して、 @物事 A人間関係 の2つが想定できます。 たとえば自営業者の奥さんがいたとします。仮にこの自営業がたいへんな業績不振で、その結果、この奥さんは夫と意見が対立することが多く、夫婦関係もかなり悪化している、としましょう。 自営業の業績不振は@物事で、夫との軋轢はA人間関係、と言うことができます。@とAは決して独立しているわけではなく、実際は複雑に絡み合っているものです。もしこうしたストレスが高じているなら、この奥さんをそのままコーチングすることは難しく、まずカウンセリングから始めるしかありません。 @に関しては、社会的情勢もあって個人の力ではどうしようもないことも多いでしょう。また解決方法も千差万別で法則性が見出しにくいと言えます。ただ全てを前向きに受け止めるというプラス思考があれば、ストレスを最小限にすることは可能です。 Aはコミュニケーション次第で劇的に改善したり、悪化したりします。この奥さんは夫の外的コントロールをうまくかわし、夫に外的コントロールを行使することをやめる必要があると思います。また自分がストレスをためないためにもアサーティブネスを身につける必要もありそうです。 つまり求められるのは、 @物事にはすべてにプラス思考を持つ A外的コントロールを避け、アサーティブネスを身につける といったやり方で、物事に対しても、人間関係に対しても、ストレスを極小にすることです。こうしたストレスのない状態を実現するのはカウンセリングの領域です。つまり、カウンセリングが完了してはじめてコーチングは十全に機能するのです。 ですから、カウンセリングはコーチングより優先しますし、むしろコーチングより重要度が高いと言っていいのです。
![]() 横浜の某社でのコーチングの一日研修の講師を引き受けて、ついさっき帰阪したところです。 私のセミナーでは外的コントロールの弊害を繰り返し訴えます。外的コントロールの弊害を理解できて、その考え方に共感できれば、コーチングは自然と定着するはずだからです。外部から講師を招聘する意味は「外的コントロールを排除するというポイントに共感すること」に尽きると思います。このポイントに共感できれば、スキルは後からいくらでも各人で工夫できます。 ですから企業向けの研修では、私はコーチングのスキルは重視しません。企業研修のコーチングはコーチ業を目指す人が対象ではないわけですから、スキルなんか極端な話どうでもいいのです。 現役ビジネスマンとしての立場から言うと、コーチングのスキルをセミナーで習って、実際の仕事で重宝するとは到底思えないのです。コーチングのスキルなんかより必要なのはまず人間力です。人間力さえあれば常識的なスキルなんぞ勝手についてきます。人間力のない人がコーチングの真似事をしているのは全く見苦しいものです。 その考え方でいくと、コーチングの企業研修は1日で充分です。私の研修では冒頭でビデオ上映をしてコーチングのイメージを手っ取り速くつかんでもらうようにしていますが、そうした工夫で時間短縮も可能となります。 企業むけのコーチング研修で2日以上取ったコースを散見しますが、そんなに時間を使って何をするんだ、という思わざるをえません。おそらく中途半端にスキルに踏み込むからそんなに時間がかかるのでしょう。 ただビジネスとしてはそうして嵩上げしたセミナーのほうが、素人受けするのかもしれませんし、何と言ってもお金になりますね^^
![]() 私の新刊書のタイトルは『ネット・コーチングで開業しよう!』なのですが、「ネット・コーチング」は不肖この私の造語です。 ネット・カウンセラーというサイトがあるのはかねてから知っており、それをちょいとモジっただけなのですけれど、本の題名にしたのは私がはじめてだと思います。 本にするにあたって、当初はこうした題名ではありませんでした。ところが最初に発送した出版企画書は一社残らず不採用で全滅し、どうあっても企画そのものを見直す必要に迫られました。 そこでトレンディで一般受けしそうな「ネット」と「コーチング」を組み合わせた題名とし、内容も万人向けに変えたところ、採用してもらえたという次第です。ただ「ネット・コーチング」が流行語になるようなことはまず絶対ありえないでしょう^^ とは言え、トレンディで一般受けしそうな「ネット」と「コーチング」の組み合わせなので、一般の読者にとにかく手に取ってもらいやすい、という利点はあるのかもしれません。 最近連絡を取ってこられる方のなかに「本読みました」という方が増え、うれしい限りです。やはり自分の本の読者には特別な親近感がありますね。
![]() 世間には無数の本が出版されています。かねてから、 「ただの1冊も本を書けないで生涯を終えるとしたら、口惜しいなぁ」 と思ってきましたが、今回なんとか1冊出版に漕ぎ着けたことで、その想いは払拭できました。しかし、次に出てきたのは、 「自分は一発屋に甘んじていていいのだろうか」 (流行歌手で1曲のヒットを出して終わる人を業界用語で「一発屋」と言うそうです・・・筆者注) という想いです。やはりこれには「否」と答えるしかありません。 しかし、そこは凡人の悲しさ、1冊目でリソースを使い果たした、というのが正直なところで、後あまり残っておりません^^ バッテリーにたとえれば充電が必要です。前回本にするまでに2年半かかったので、今回もいちから勉強するなどして、体力をつける必要がありますね。 ま、次の目標もできたわけだし、○年後を目指して地道に努力することにします。 PS: 昨日、時間があったので梅田のブック1st に入ってみました。あちこち見て回ったのですが、自分の本はどうやら置いてなさそうだ、とあきらめて帰りかけた矢先、新刊ビジネス書のコーナーで1ダースばかり並べてあるのを発見、やっぱり嬉しかったです^^(梅田のブック1st は陳列50万冊が謳い文句です)
![]() 自分のライフ・ミッションを知りたい、という問い合わせをいただきました。 こんなのをもらうたびに、どうしようかと思うのです。私は占い師でもなければ霊能力があるわけでもない。会ったこともない人に、 「あなたのライフ・ミッションは・・・」 などと語れるわけがありません。 しかし、話くらい聴いてあげられるのではないか。たしかにそうですが、では話を聴いて、 「あなたの適性はどうも○○の方向にあるようですね」 と言ってみたところで、何ほどのことがあろうか、と思うのです。それくらい本人がわかって然るべきだし、それすらわからないのなら、他人に相談する資格なしです。 仮に私が占い師か予言者もどきに、 「あなたのライフ・ミッションは不動産屋です」 と言ったとします。しかし、他人から言われてこの人は不動産屋の道を歩むのでしょうか?どうもそうは思えません。 だから最近は、『ソース』を読んで、自分なりの結論を出してから連絡してください、とメールで返事するのみにとどめています。 本人が命がけで悩まずしてライフ・ミッションなどわかりっこないんだ、と今は思っています。 |
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400 福島健康保険医協会 399 修了証 398 群れないというありかた 397 資格発行 396 全方位苦情処理 * 395 N番煎じ 394 紫外線パワー 393 コーチング本 392 いかに盛り上がるか 391 カウンセリングのアカデミズム * 390 非情なビジネス・コーチング 389 コーチングとは 388 コールド・リーディング 387 ボケの論理 386 最も記念すべき日は * 385 コーチングより重要なカウンセリング 384 一日研修 383 自分の造語 382 充電が必要 381 ライフ・ミッション * 380 後は自分で考えるしかない 379 志が見つからない 378 ハウツー本の弊害 377 一石二鳥? 376 ミリオンセラーというのはいかに途方もない存在か * 375 amazonの書評 374 書店視察 373 発売日に在庫切れですと・・・ 372 実習のテーマ 371 アマゾンに載った! * 370 ブログの活用 369 認知 368 初めて見るわが子 367 上司はつらいよ 366 行き先あってのコーチング * 365 不況型人間 364 職業観 363 春の陽気 362 認定制度 361 気持ちはわかります * 360 人生設計 359 ビジネス・モデル 358 助言者としての素質 357 学習塾のコーチングとは 356 越境と流派 * 355 生かされて生きている 354 性悪説 353 賃貸アパート 352 願望実現 351 スカイプアウト *** コーチングを受けてみませんか *** コーチングとは(私見) *** 社会人のためのカウンセリング *** カウンセリングとコーチング *** ビジネス・コーチング入門 *** ライフワーク・コーチングの奨め *** オーケストラ再生のオーディオ *** オーケストラ録音を聴く |
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