Я[大塩の乱 資料館]Я
2015.1.23

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『通俗洗心洞箚記』
その23

大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳

内外出版協会 1913

◇禁転載◇

上巻 (19) 一九 枝や葉は萎びても

管理人註

枝葉萎、而根猶 存元気焉、則 有甦之理矣。 根既蠧、而枝葉 猶生者、則必 無甦之理也、 然而昧者修飾 其枝葉、以望 其盛茂。此可 笑。亦可自警

  ○ ○ ○ ○ しな ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ いきかへ ○ ○  枝や葉が萎びても、根に元気が存して居る限りは、甦らぬ ○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○むしばま○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ とは限らぬ。根が既に蠧れて居れば、枝や葉やがたとひ暫く ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ は猶生くるが生きて居るやうに見えて居ても、到底甦へる見 ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ おろか ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 込はない。世の多くの愚昧なる人達は此見易きの理を悟らず、 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ さか ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 徒らに其の枝や葉やを修飾して以て其の盛へ茂らんことを望 ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ◎   ◎ ◎ ひとごと ◎ んで居る、寔に此れ笑ふべきの至りである。否、此は他事で ◎ ◎ ◎   ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ は無い。吾等も時に此の愚昧を悟らぬことが無いとも限らぬ。 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 亦以て自ら警しむべきである。

    然り、本を養はねばならぬ。徒らに浮華軽佻に流れんと する今の世の俗、殊に此の語の味ふべきものがある。

『洗心洞箚記』
(本文)その20









寔(まこと)
 


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