Я[大塩の乱 資料館]Я
2015.2.19

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『通俗洗心洞箚記』
その47

大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳

内外出版協会 1913

◇禁転載◇

上巻 (43) 四三 如何に微くとも

管理人註

形質者、雖大 有限。而必滅矣。 無形質者、雖微 無涯。而亦伝矣。 高岳桑田、或崩、 或為海。而唾壷之 虚、即太虚之虚。 而唾壷雖毀、其虚 乃帰乎太虚、而 万古不滅也。

 かたち                       めつ  形質のあるものは、如何に大きくても限りある。必ず滅す               ちひさ る。形質のないものは、如何に微くても涯がない。永遠に伝 はる。例へば、高岳や桑田や、或は崩れ、或は海となる。け    だこ   (一)           こは れども唾壷の虚は即ち太虚の虚、唾壷は毀れても、其の虚は 其のまゝ太虚に帰ッて万古に不滅である。

    (一)虚は単に空間をさして居るやうに見える。けれど   も、空間必ずしも虚ではない。中斎の虚といふのは、   物質界に対する霊界又は精神界の総名と称するがよ   からう。蓋し、空間を以て虚としたのは、霊界の象   徴として空間を借りたと見れば誤解はあるまい。

『洗心洞箚記』
(本文)その81

 


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