Я[大塩の乱 資料館]Я
2015.2.22

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『通俗洗心洞箚記』
その50

大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳

内外出版協会 1913

◇禁転載◇

上巻 (46) 四六 太虚の徳の発現のみ

管理人註

水孰令之哉。石 孰令之哉。山孰 令之哉。海孰令之哉。雲雨孰令張之哉。日月孰 令来之哉。視而 不見、聴而不聞。 一言以蔽之、太虚之 徳、善孰令之哉。 悪孰令之哉。忠 孰令之哉。邪孰 令之哉。父子孰 令愛之哉。上下 孰令和之哉。此 亦太虚之徳之所致耶。 嗟夫、吾不其何 如也。

   たれ  水、孰か之を流さしむる。石、孰か之を堅からしむる。       そばた          うしほ 山、孰か之を峙たしむる。海、孰か之を潮せしむる。雲や        かざ               ゆきゝ 雨や、孰か之を翕し張らしむる。日や月や孰か之を往来せ                      ● ● ● ● しむる。視れども見えず、聴けども聞えざる大自然の力、             ● ● ● ● ● あらはれ ● ● ● 一言以て之を蔽へば実に太虚の徳の顕現である。  善、孰か之を息せしむる。悪、孰か之を消えしむる。忠、 孰か之を勧めしむる。邪、孰か之を懲らしむるる。父子、 孰か之を親愛せしむる。上下、孰か之を泰和せしむる。是               ● ● ● ● おほひ ● ● ● れ亦、太虚の徳の致す所か。あゝ斯の偉大なる力、吾はも う此の上、何とも言ひ得ない。たゞ其の偉力を悟り得て驚 嘆するのみである。


『洗心洞箚記』
(本文)その85

 


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