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大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳
心帰乎太虚、 非他。去人欲 存天理、乃太 虚也。
わし かへ 吾の学問の本旨は、己が心を太虚に帰すといふ一事に尽き る。此の一事の註解として実は千万語を費して居るのである。 処が此の「心を太虚に帰す」といふことは、別に他に方法が あるのではない。人には天理と人欲とが具ッて居る。其の人 欲を去ッて天理のみを存しておけば、それでよいのである。 すがた たゞそれだけである。我が心に天理のみ存して居る相が乃ち 太虚である。
『洗心洞箚記』 (本文)その91
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