Я[大塩の乱 資料館]Я
2015.5.7

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『通俗洗心洞箚記』
その89

大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳

内外出版協会 1913

◇禁転載◇

下巻 (3)三 妾婦の態

管理人註

呂新吾先生曰。 「古人名望相近則 相得、今人名望相 近則相妬」。吁、 其相妬也、以 一点利心也。一 点利心、使碩学 鴻儒化為妾婦態。 則其亦可恐者也。

 呂新吾先生は言はれた。『古の人は、名望相近き者の間に 於て能く交はるを得たが、今の人は、其の名望相近ければ近 き程互に相妬む』と。真にさうだ。其の相妬むは畢竟、一点 利己の心があるからである。一点利己の心、碩学鴻儒をも化 して妾婦の態たらしむ。利己の心、亦恐るべきではないか。

    今の世、学者、政治家、教育家、宗教家にして、猶ほ妾 婦の態なきもの、そも幾人ぞ。

『洗心洞箚記』
(本文)その162



 


『通俗洗心洞箚記』目次/その88/その90

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