Я[大塩の乱 資料館]Я
2015.5.10

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『通俗洗心洞箚記』
その92

大塩中斎著 下中芳岳(1878-1961)訳

内外出版協会 1913

◇禁転載◇

下巻 (6)六 是れ人を知るの鑑也

管理人註

言貌之文而已、則君 子不親信。而有情 与誠則雖言貌之 文、必親信之也。 況其見於言貌乎。 呂新吾先生曰。「情 不足、而文之以言、 其言不親也。誠 不足、而文之以貌、 其貌不信也。是 以天下之事貴真。真 不掩、而見之言 貌、其可親可信也 夫。」吁。是言也、 知人鑑也。

  ○ ○ ○ やうす ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ したし ○  言葉や容貌が如何に立派でも単にそれ丈では君子は親信ま ○ ○   ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ したし ○ ない。けれども、情と誠があるならば、たとひ、言葉や容貌 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ したし ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ は立派でなくも君子は必ず之に親信む。情と誠のある上に、 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 更に言葉や容貌の立派な人ならば、それに越したことの無い ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ は言ふまでもない。呂新吾先生は斯う言はれた。    ● ● ● ● ● ●   ● ●  かざ ● ● ● ● ● ● ● うま ● ● ● ● ● ●  『情の足らざる、而も、文るに口先で以て旨い御世辞をい ●   ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●   ● ● ● ● ● ●   ● ● ● ふ。其の言や親しむべからずである。誠の足らざる、而も文 ● ● ● ● ● ● ● ● ●   ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●   ● ● ● るに容貌を以てする。其の貌や信ずべからずである。是の故 ●   ● ● ● ●   ● ● ● ●   ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● よし ● ● ● に、天下の事、真を貴ぶ。真即ち心中の誠を掩ふに由なくし ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●   ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● て之を言葉や容貌に見はす。斯の如きは実に親しむべく信ず ● ● ● ● ●   ●  ○ ○ ○ ○まこと ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   べきである』と。此の言や寔に人を知るの鑑である。


『洗心洞箚記』
(本文)その167
 


『通俗洗心洞箚記』目次/その91/その93

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