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二、 洗心洞箚記二巻附録抄一巻
此書は随感随筆の体にして、中斎の学説を窺ふべき緊要の書なること
は、学説を叙する処に於て已に略説した。天保四年四月、之を家塾に刻
した。上巻は百八十條にして、自述の序を冠し、或問二條が加へてある。
下巻は百三十九條を収めてある。
天保六年夏、之を重刊するに当り、中斎の「後自述」といふ序文が加
へられ、下巻の終りに門人松浦誠之、湯川幹、松本乾知、三人の跋文が
添へられ、又た「洗心洞箚記附録抄」一巻が附刻せられた。此には一斎
佐藤翁俗牘を肯とし、角田、斎藤、牧薗等諸儒の書があり、頼山陽の詩
六首に終つて居る。
別に洗心洞箚記抄録二巻といふものが写本として伝はつて居る。此は
はざま
中斎が箚記より七十五條を抄出して間某に託して佐藤一斎に送つた稿本
である。
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石崎東国
『大塩平八郎伝』
その55
その77
『洗心洞箚記』(抄)
目次
『洗心洞箚記』(本文)
目次
間某
間五郎兵衛、
天文学者、
間重新のこと
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