ストレスをためない
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生きて行くのにWHATとHOWがあります。WHATは生きがいで、HOWは生きざまですが、あなたはどんな生きざまをもってよしとしますか。

私は「自分にストレスをためないこと」、これがすべてに優先すると考えています。ジコチューですって?でも、ストレスをためて鬱になったりしたらすべてがありません。他人に迷惑をかけても、ストレスをためない生き方を私は選びます。

もっとも他人に迷惑をかけると自分にストレスがたまりますから、結局他人に迷惑はかけないように自然と振舞うものです。

仕事をするにしても、私の最大関心事はいかにストレスをためないかです。ですが、ストレスをためないように仕事をするとなると、何事も余裕をみて早めに手を打つことに自然となります。仕事も自然とうまくいく。結果的には同じなのですが、この発想の逆転は千金の価値があるのです。

イカンのはストレスをためてでも他人に迷惑はかけまい、という生き方です。これは本末顛倒だと思います。仕事さえうまくいけばどんなにストレスがかかってもよい、というのもはっきり言って間違っています。ストレスで自分を傷つけて精神を病んでも、苦しむのは自分で、誰も助けてはくれません。

どこの職場に行っても「安全第一」、つまり体にけがをするような仕事のしかたを厳禁しているはずです。しかし、心にけがをしないようにどの職場も真剣に取り組んでいるか、というと全然そんなことはないです。おかしなことですね。

このところ鬱からなんとか回復して職場に復帰したという方お二人に、続けてコーチングさせていただける機会がありました。

「とにかく『ストレスをためないことが人生の目的だ』くらいに考えてください」と申しあげたところ大いに同感していただけました。ストレスためずに生き長らえることができれば、自ずから事は成る、のではありませんか。

組織人から個人へ
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ある男性との体験コーチングでした。

大手企業にいらっしゃるようで、研究開発部門から製造部門に移られたそうですが、製造部門のムラ社会が耐えがたいのだそうです。耐え忍ぶうちに、心身のバランスを崩してして鬱になり、休職後復帰したが、意欲が湧かないとのこと。

このケースは数多くあるパターンです。

ずばり言いますと、経営者でもない限り、会社は仮の身の置き所であり、生活の糧を稼ぐ手段であり、自分自身を高めるための機会を得る場であって、それ以上のものではないのです。自分に合った仕事をさせてもらえていたうちは、この事実に気付かなかっただけです。

仕事に生きがいを見出すのが無理な状況になれば、仕事のほかで生きがいを見出すしかない。つまり会社ではなく、今後は個人として生きがいを見出さなければならないということです。

そうした状況に追い込まれているわけですが、あながち悲観したものでもないと思います。というのは定年がくると、どうあっても個人で生きがいを見出すしかないわけです。要は遅いか早いかだけの問題であるわけですね。

ですが、確かに辛いと思います。

なぜ辛いかというと、組織で生きて来た人が個人として生きることを余儀なくされるからです。これは組織で生きて来た人には相当辛い葛藤なのです。大企業の人に根っからの個人主義者はいません。ムラ社会がいやだと言っても中途半端に組織人であるのが実情でしょう。

いまの状況確かにピンチです。これを乗越えるには、今後の人生に、組織をはなれた個人として、明確なビジョンを描くしかないと思います。逆に状況がこの方にそれを求めているように感じます。

組織に属しながら、個人として生きる助走を今から始められることでしょうね。

汲んで形にする
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ある女性との体験コーチングでした。この方の将来の夢は本を書くことなんだそうです。その志はすばらしい。しかしアイデアが先行しすぎている嫌いがあり、まだ何も着手できておらず、どうしたらいいですか、と言われるのです。

私は「まずは現在のあなたを形にしませんか」と申しあげました。稚拙でもいいからまずは形にする、そしてそれを発展させる、誰にとってもコレしか方法はないでしょう。

オーディオ評論家の故・長岡鉄男氏は、オーディオについては、おそらく質・量とも世界最高の著作を残した方ですが、「アイデアは汲まなければ」と言われてたそうです。文章にしてこそ、次のネタが湧いてくる、のですね。

ささやかながら私も「コーチング」でホームページやブログをやってきて、「汲めば湧いてくる」というのを実感しています。

汲むのも、従来は非公開のワープロで、一人でやるしか方法がありませんでした。今日では、ブログで書きためて、途中経過を他人に見てもらう、という手がありますね。もちろん、この方がずっといいです。モチベーションが続きますし、コメントで新たな発想をいただける可能性も大きいですね。

「一億総○○時代」というのは今まで何度となく使われたキャッチですが、現在は一億総ライター時代なのです。

もっとも故長岡さんは、「インターネットはつまらない情報がゴッソリ詰まっていていやになった」と書かれてましたが・・・

21世紀は個人の時代
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インターネットは90年代後半から普及し始め、当初はイメージ先行の企業のホームページばかりでしたが、ここに来て個人が書けるブログが完全に定着しました。個人でいくらでも情報発信できます。21世紀はどう考えても、明らかに個人の時代ですね。

敢えて言います。失礼なようですが、現時点で個人でブログもホームページも持たない人は21世紀的潮流から遅れている、と言って大筋間違いではないと思います。ブログもホームページも内容を問わなければ、わずか5分で持てるからです。小学生でもヤフー・ジオシティズでホームページを開いているご時世なんですから。

また、その人が21世紀的であるか、どうかのバロメーターとして私はひとつ提唱したいポイントがあります。個人の名前でグーグル検索をかけた場合、いくつひっかかるか、ということです。

たとえば芸能人ならそう有名でない人でも、ものすごく多いページがひっかかります。芸能人がエライというつもりはありませんが、個人のブランドで勝負している点は大いに21世紀的だと思います。

私などはもちろん芸能人にはるかに及びませんが、ブログを含めて「コーチング」で5サイト開いていて、メインサイトは300人/日、他のサイトは100人/日見に来ていただけます。氏名で検索しても、まずまず出て来ます。オジさんですが、結構頑張っているほうでしょう。

実務はできなくても管理はできる
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職場でたたき上げでない上司は、実務ができません。それでも管理をしていますね。実務ができなくても、方針と目標だけで管理というものはできるのです。実務のできる人というのを実務をこなすツールと考えれば、管理するのに必ずしも実務ができる必要はありません。

つまり管理は他人のふんどしで相撲を取る、ということです。コーチングはこの感覚そのものです。

実務が出来ないのに管理ができるのであれば、コーチ業をこなす素地は十分あるといえます。要はどんな分野に対しても、実務ができないのに管理はできることが、プロのコーチである、ということだからです。

ただ実務が出来ないのに管理をする、というのはかなりの高等テクニックで、十分実務をこなして一芸を極めた経験と、それによって培われた揺るぎのないフィロソフィーというのは要ります。実務ができないということで不安にとらわれてしまうようでは、実務が出来ないのに管理をする、は覚束ないのです。

ですから、コーチングはある程度人生経験を積んだ、中年からの仕事だと言えます。

たまに20代の若い人がコーチになりたい、と言ってこられます。勉強するのはいいですけど、あまり早くからコーチングで生計を立てるというのはどうかと思います。まず実社会で十分実務経験を積むことですね。
200 コーチングで食べるのは最後に
199 コーチングの金銭感覚
198 心の準備
197 少人数
196 人生のキーワード

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195 真我を信じよう
194 ムラ社会
193 夢を壊す権利
192 究極のパラダイム
191 これはコーチングですから

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190 一緒に考えましょう
189 日曜喫茶室
188 いじめとアサーティブネス
187 齟齬の指摘
186 答えはクライアントの自助努力の中にある

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185 私は何をしてあげたらいいですか
184 Sコーチ
183 答えを教える
182 光明と暗黒
181 アイボール・ミーティング

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180 パラダイム・シフト
179 結婚問題
178 にっちもさっちもいかなくなった相談事
177 すべて簡単な言葉で表現できる
176 祝福と呪詛

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175 アクセルを踏みながらブレーキ
174 コーチングは何が画期的なのか
173 コーチングの定義とは
172 コーチングは方便
171 適性はソリューション

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170 成果報酬
169 開き直り2
168 開き直り
167 助言を受ける側の度量
166 みんなアマチュア
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165 結婚の効用
164 面談の克服
163 失敗するかもしれないけれど・・・
162 心を明るく
161 鬱になるくらいなら周囲に迷惑をかけよう

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160 ストレスをためない
159 組織人から個人へ
158 汲んで形にする
157 21世紀は個人の時代
156 実務はできなくても管理はできる
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155 わかっているけど相談しよう
154 グーグルの「コーチング」
153 気を使わず、頭を使う
152 コーチングは現状からか、ゴールからか?
151 一期一会


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