経験的に女性はタイプ分けが大変はまるようです。以前コーチングの一日セミナーをやったとき、レジュメに4つのタイプ分けのチェック・シートをつけておいたら、昼休みに先回りしてやってる人がいて、タイプ分けの魔力に感心した経験があります。 タイプ分けはあまりコーチングの本質とは関係ないと思いますが、とくに女性の受講者が多そうな時は必ず入れることにしています。 エニアグラムというタイプ分けもあります。こちらは9タイプに分かれます。私見ですが、エニアグラムにはまるのも圧倒的に女性が多いと思います。エニアグラムとコーチングでサイトを作っている人がいますが、女性を呼び込むにはうまいやり方だと思います。 タイプ分けといえば、血液型、占星術もタイプ分けでしょう。 ある女性クライアントさんから、 「先生の生年月日は?」 と訊かれたことはあります。この方は細木数子の六星占術を良く見られるのだそうです。私は1959年1月15日生まれ、干支は亥の天王星人(−)とのことで、結果はそのクライアントさんとは相性良く、良縁となんだそうです。 私個人はタイプ分けに全く興味がないわけではありませんが、タイプ分けを極めても何も出てこないであろう、とは思っています。 どのタイプにはどうコミュニケーションをとればいいか、といった一般論はある程度、語れると思います。しかし、実際のコミュニケーションは空気を読むことが第一で、タイプ分けの知識などはさして役に立たないのです。
質問と承認だけで行動、もしくは行動につながる意欲を引き出すコミュニケーションが純粋抽出されたコーチングです。相手の気持ちが整理され、能力的にも十分であれば、これで問題ありません。ビジネス・シーンのコーチングは夾雑物のないコーチングでOKなケースが多いです。 夾雑物のないコーチングは、相手の意欲・能力をある意味純粋な形で引き出すと言えます。だから「コーチング原理主義者」とでも言うべき一派があって、夾雑物のないコーチングにこだわっています。これは今日本のコーチングの主流です。しかし、私は夾雑物のないコーチングは買いません。自分がお金を払って受けようと思わないからです。 夾雑物のないコーチングに拘らないならば、以下のバリエーションが考えられます: @カウンセリング + コーチング Aコンサルティング + コーチング Bカウンセリング + コーチング + コンサルティング といって、@は気持ちの整理を補完、Aは提案を補完、Bは両方を補完するだけのことです。 私個人のスタイルはもちろんBです。インターネットで営業するネット・コーチングではB以外実用に耐えないと思います。
![]() 助言手法にはカウンセリング、コンサルテイング、そしてコーチングがあります。助言しているときはこの3つのうちのどれかを必ず使っています。そして通常は3つのうちの2つ、もしくは3つ全部を併用していることが多いです。手法に優劣はありません。 初心者にありがちな誤解は、助言手法を純粋に抽出して、優劣を論じてしまうことです。たとえば、素人はコーチングはどう優れているのかを問うてくるでしょうし、コーチングをやっている人はコーチングの良さを喧伝しがちです。しかし、コーチングは日常生活で純粋抽出されることはむしろ稀です。通常はカウンセリング、コンサルティングといった手法と同時に使われています。 格闘技でも、柔道・空手・相撲といったものがありますが、空手が柔道より優れているという議論はナンセンスです。そしてルールなしの格闘技になった場合、おそらく柔道・空手・相撲がごちゃ混ぜになると思われます。そんな感じです。 助言の段階は大きく2つに分けられます。それは「気持ちの整理の段階」と「行動の策定の段階」です。気持ちの整理は必ず、行動に先行します。しかし気持ちの整理が既についている時は、いきなり行動の策定に進めます。 たとえば、大学受験に失敗したばかりの学生を受験アドバイザーが助言するとします。 ・ショックから立ち直る気持ちの整理にお付き合いするのがカウンセリング ・科目の時間配分のアドバイスや学習方法の指導はコンサルティング ・その学生に合うよう学習方法をカスタマイズして意欲を引き出すのがコーチング 気持ちの整理の段階の助言をカウンセリングといいます。もしこの学生がすでにショックから立ち直っているのなら、カウンセリングは省略できます。しかし落ち込んだ学生に対しては、カウンセリングができなければ、根本的にコーチングに進むことすらできません。 これに対して行動の策定の段階の助言はコンサルティングとコーチングです。この場合コンサルティングは提案、コーチングは提案のカスタマイズと考えればわかりやすいです。 税理士やFPといったコンサルタント業務は、必ず提案とそのカスタマイズからなっています。提案そのままでは、クライアントの実情に合いませんから、カスタマイズという作業が必ず必要です。すなわちコンサルタント業務には必ずコーチングが混ざっているわけです。 提案なく、ただ単にどうしますか、と相手に問うのは純粋のコーチングだと言えます。純粋のコーチングは日常生活では使うことはむしろ少ないのです。無理に使い過ぎる、不自然で「臭い」感じになります。 コーチングを純粋抽出するのは、コーチングの教育商品だけの都合です。コーチングという手法はカウンセリング、コンサルティングといった他の手法と組み合わせなければ、余り実用に耐えないのが現実なのです。
世の中には二通りの人がいます。それはあなたを肯定してくれる人と批判する人です。とは言え、いつも肯定してくれる人、いつも批判する人がいる反面、普通は同一人物が肯定したり、批判したりするわけですね。 基本的に、あなたから良きもの、すなわち意欲や発想が引き出されるのは、あなたが肯定されたときでしょう。批判された時は当然、意欲を挫かれ、ストレスがたまります。 だから巷間のコーチング書籍に載っている会話例は、承認されて意欲や発想を引き出すパターンばかりです。つまり、コーチング書籍はコミュニケーションをする双方、たとえば上司と部下の人間関係が良好、という前提でのみ書かれています。 しかし、人は批判されることだって日常茶飯事ですし、相手も人間関係が良好な人ばかりとは限りません。ですから、批判してくる相手、関係のこじれた相手とどう対処するか、いかに良い人間関係をつくるかが大切なわけです。この点においては巷間のコーチング書籍の会話術は無力です。だから読んでいて、かったるいし現実離れしてる、というように感じるのだと思います。 批判してくる相手、関係の良くない相手をどうかわし、どう人間関係を築いていくか、これができるのが風雪に耐えるホンモノのコミュニケーションでしょう。ホンモノのコミュニケーションかどうかは、相手が厳しく批判してくる、修羅場のような状況下で試される必要があるのです。 誰しも批判されて苦しんだ経験を持つわけです。ということは、誰もがこのテーマで一冊本が書けるだけの材料を持っているわけです。おそらくこうした企画の本は既に世に出ているでしょうが、これから書いても面白いのではないかと思います。
![]() あるクライアントさんの職場の同僚で、その方の隣に座ってる職員なんだそうですが、 ・仕事しない ・独り言が多い できわめてイラつく存在なのだそうです。うるさい独り言に横でじっと耐えてるのだそうですが、たいへんストレスが溜まるとのことです。とは言え、 「うるさい」 とか 「独り言はやめてくれ」 とか 「黙ってくれ」 というのははばかられるのだそうです。ではどうしましょうか。相手を傷つけず、こちらもストレスを溜めず、しかも攻勢に出たいところです。私なら、 「あなた独り言多いよ。相談に乗ろうか」 と言ってみます。これで黙ってくれればしめたもの。もしホントに相談をもちかけてきたら、 「そう、大変ですね」 といなしておきます。そうして独り言を繰り返すたびに、 「あなた独り言多いよ。相談に乗ろうか」 を繰り返すのです。パブロフの犬ではないが、いずれ独り言を言えばこのひと言が返ってくるのを学習し、いいかげんイヤになることでしょう。 ヨガ研究家の藤本憲幸氏が昔々こんなことを書いておられました: 氏が学生時代のこと。突然成績が良くなったので、周囲が、 「どうせカンニングでもしたんだろう」 と聞こえよがしに陰口を言う。そこでツカツカと寄って行って、 「じゃ、カンニングのやり方を教えてやろうか」 と言ったら、その後一切陰口は止まったとか。このアプローチも、相手を傷つけず、こちらもストレスを溜めず、しかも攻勢に出ていますね。 アサーティブネスはひとひねりすれば攻勢に出ることができるのです。 |
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900 タイプ分け 899 アンチ原理主義 898 他の手法と組み合わせる 897 批判する相手とのコミュニケーション 896 攻勢のアサーティブネス * 895 2人、3人の上司 894 やれるところまで 893 今後オススメするとしたら絶対OFFICE LIVE 892 一旦引け 891 とりあえずコアの2割だけ即片付ける * 890 資産運用はすこし勉強すれば事足りる、是非勉強すべきだ 889 友人が鬱でなんとかしてあげたい 888 内視鏡検査 887 マットを敷き詰める 886 気高く生きる権利 * 885 過去の自分が引き起こした問題 884 赤信号をぶっ飛ばすような、反則コミュニケーション 883 主人に代わります 882 自分はふだん「箱」に入っているのだろうか 881 遠慮しないで、関わろう * 880 いついかなる相手に対してもアサーティブであれ 879 社保庁サイト 878 手を上げた人を鞭打つ発言をする人 877 インデックス・ファンドの積立投資 876 雑用もやります * 875 副官の選定 874 批判的だが、批判する立場にはない 873 自分で自分が許せるのかどうなのか 872 山道の木 871 真夏の通り抜け * 870 迎えず送らず 869 日経経営セミナーに3度目の登場 868 状況が変わってもやっぱりインターネット 867 「解説する」が「話すべきではないことは話さない」 866 ファイナンシャル・プランナーの相談は足が長い * 865 中村天風を読んでもらう 864 ファイナンシャル・リテラシー 863 その手は食わない 862 ファイナンシャル・プランナー 861 サブプライムローン * 860 5つの仕事があれば 859 イヤな相手の対処法 858 タフ・ネゴシエーター 857 コーチングが一皮剥ける時 856 志のない相手は時間の無駄 * 855 承認で切り返す 854 それはちょっと難しいんじゃないでしょうか 853 コーチングの影の部分 852 聴衆の反応 851 独立したら生活していけませんね *** コーチングを受けてみませんか *** コーチングとは(私見) *** 社会人のためのカウンセリング *** カウンセリングとコーチング *** ビジネス・コーチング入門 *** ライフ・コーチングの奨め *** コーチングは自己承認から *** オーケストラ再生のオーディオ *** オーケストラ録音を聴く |
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