Я[大塩の乱 資料館]Я
2002.3.18

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「浮世の有様 巻之七」

◇禁転載◇

 長浜屋八之助が見聞の記 その4









 
一、大塩平八郎父子大坂市中勿論、近国・近在・山々谷草を分ての御穿鑿有之候処、何処へ隠居候哉頓と行衛相知不申候。然る処天罰難遁、三月廿七日当地靱油掛町美吉屋五郎兵衛と申者の方に忍居候風聞有之候に付、同朝五つ時御奉行所より召捕の為め、内山藤三郎 *1 其外組の衆数十人被差向候処、内より焔硝にて火を放ち、黒煙の中にて忰格之助の首を討ち、自分も共に自殺致罷在候。直様火を防ぎ死骸相改候処、大塩父子相違無之由にて、御奉行所へ右死骸駕籠に打込被相運候。 但し右駕籠は近辺の医者方にて御借被成候由長棒乗物切棒乗駕籠に候事。

先づ右大塩父子被召捕候故市中穏に相成り、諸人安心致し 申候。

 











其節三郷町中御触の写左に、

            口 達

    去月十九日市中放火乱妨におよび候、大塩平八郎并同人忰大塩格之介儀、油掛町美吉屋五郎兵衛方に忍居候風聞有之為、召捕組の者差向候処、両人共自殺致し相果候。其外徒党の者共追々召捕又は自殺いたし候間、其段令承知。無掛念普請等致し、諸人共無危踏(あやぶみ)売買等可致候。
      右の趣三郷町中不洩可申聞候事、三月

     右の通被仰出候間町々末々迄入念可被相触候。已上

      三月廿七日酉上刻             北組総年寄

 


管理人註
*1 内山彦次郎のことか。


「浮世の有様 巻之六 大塩の乱」 その23
(異説日本史)「大塩平八郎」その8


「浮世の有様 長浜屋八之助が見聞の記」その3/その5
「浮世の有様」大塩の乱関係目次2

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