アナライザー
205



世間には、

@ヒトを相手にするのが得意でモノを相手にするのが苦手

Aモノを相手にするのが得意でヒトを相手にするのが苦手

Bどちらも得意

Cどちらも苦手

の4通りの方がいると考えられます。ただCは私の経験では思い当たりません。実際は@〜Bのみを考えればいいのではないでしょうか。

私のコーチングしてきた経験では@はプロモーターに多く、Aはアナライザーに多いです。モノを相手にすることが苦手で鬱になった人は知りませんが、ヒトを相手にすることが苦手で鬱になったというケースはあまりにも多いでしょう。

どうしてヒトを相手にするのが苦手なのか、なぜアナライザーに多いのか。

アナライザーは、「行動の前に多くの情報を集め、分析し、計画を立てる。物事を客観的に捉えるのが得意。完全主義的なところがあり、ミスを嫌う。人との関わりは慎重で、感情はあまり出さない」とされます。

つまり分析志向の結果、自分のパラダイムははっきりしていて、そのパラダイムを動かすのが、苦手なのでしょう。自分のパラダイムがはっきりしているから、分析志向なのかもしれません。

今朝コーチングをした方は典型的な「モノを相手にするのが得意でヒトを相手にするのが苦手」の方でした。もともと技術職なのが営業職のウェイトが高まり、ヒトを相手にすることがキャパを超えて、鬱になりかかっていました。

アナライザーはヒトを相手にする仕事のウエイトをほどほどにしておくのがよいようです。能力の問題ではなく、向き不向きの問題のように思います。

天球
204



どなたもプラネタリウムに行かれたことがあると思いますが、あれは天球をドームに投影するという仕組みです。星空と昼間が交互に写し出され、太陽や月が動きます。実際に天球はあんなせせこましいドームではなく、無限の広がりを持つものです。

考えると天球はまことに妙なる世界です。太陽や月がゆっくり運行し、雲が動き、雨が降り、風が吹く。まれに虹が出ることもあります。たまには天球の存在に思いをいたすことで、ずいぶんと日頃の瑣事を離れることができるように思います。

私たちはこの天球の世界に住んでいるのですが、残念なことにふだんこの「天球」の存在を忘れてしまっています。そして職場や、家庭や、通勤の道や車内だけがいつの間にか全世界になってしまっているのです。

「天球」もパラダイムだと思います。この世界を「天球」というパラダイムでとらえ直すことによって、はじめて「宇宙の気」を体に取り込むことが出来るのではないか、と最近感じています。

感じ方が変わることによって、その人にとっての全世界が変わってしまうのだ、とすれば感じ方を変えなければ損だな、と思うのですがいかがでしょう。「天球」はこの意味で究極のパラダイムではないでしょうか。

カウンセリングやコーチングで、忘れていたパラダイムを取り戻すことができれば、素晴らしいし、そのためには助言者がより大きなパラダイムに対して開かれている必要があると思うのです。

20点を取ろう
203



世間に完璧主義の方というのは多いです。つまりオール・オア・ナッシング、完璧でなければ気が済まず、むしろゼロを選ぶというメンタリティーです。

これはダイエットや禁煙でリバウンドを増強してしまいます。ちょっと禁を破った、つまり、ついつい食べてしまった、吸ってしまった時に、その時点でやめておけばいいものを、毒食らわば皿まで、徹底的に食べたり、吸ったりします。

ポイントは10点でも、20点でもいいんだ、それが80点、90点、100点のステップになるんだ、という考え方です。これがないと、ダイエットや禁煙に成功しないと思います。と言うか20点取れれば、案外ダイエットも禁煙もゴールが見えてくるのです。

20点でもバカにできません。と、いうのはパレートの法則(20−80の法則)があるからです。これは、

80%の完成度までは20%の努力で割と簡単に到達するが、そこから100%まで上げるにはさらに80%の努力が必要

というものです。世間の大概のことは20パーセントの努力で80パーセントの効果を出せるわけですね。

たとえば、会議で少しも発言できない、自分の存在意義が感じられない、と嘆いておられた管理職の方がおられました。これも少し(20パーセント)発言することで、本人の存在意義は80パーセントまで上がるということです。

となると、オール・オア・ナッシングの完璧主義は、オールでもナッシングでも効率が悪い、ということになります。ですからコーチングでは出来る範囲で小さく一歩を踏み出すことを重視します。小さく一歩を踏み出しても、案外問題解決は近いことが多いのです。

とりあえず20点、これがポイントでしょう。20点でも全然悲観することはないと思います。

もっと悪かったかもしれない
202



Yさんは零細企業の2代目ですが、相談の内容は親子の衝突が多いため、頑固な親の考え方を変えたい、のだそうです。この方は上司=親のケースでした。親子の因縁浅からぬ例ですね。

上司は変えられない、親も変えられない、コーチングではこれが出発点です。ですから、「親を変える」は絶対無理、自分が変わるしかない、と申し上げました。ただ、自分を変えるにしても、自分を曲げることはやるべきではないです。

となれば、親を変えることを諦めるにしても、自分に正直に生きていく限り、いざこざは不可避です。顔を突合せている限り、必ず角を突合せることになってします。

因縁にはプラスもマイナスもあります、親子の因縁は深いが、この方の場合はマイナスの因縁がきついようですね。いろいろ訊いた後で、私はこう提案してみました。

「Yさん、いろいろあるでしょうけれど、ご本人は五体満足なんだし、マイナスの因縁でも取り敢えずよかったことにしませんか。マイナスの因縁がもっと強かったら、生まれつき障害があるとか、もっと悪い形で出ていたかもしれませんよ」

「う〜ん、そういう考え方もできるんですねぇ」

Yさんの空気は若干和みました。

もっと悪かったかもしれない。(It could have been worse.)

という考え方はどうしようもない時に結構使える考え方です。神道では「大難を小難に変えていただいた」と感謝する考え方をしますが、この考え方は個人的に好きです。

「角突き合わせていても、何か生まれるとは考えにくいし、上司=親があなたの世界のすべてであるのが問題なように思います。受け容れるべきは受け容れて、もっと他の世界に目を向けてみませんか。異業種交流会とかに出てみませんか」

「そうですね、異業種交流会ですか」

Yさんは何か思い当たる点があるようでした。今回は問題提起にとどめて置きましたが・・・

現状を乗越えるためには、考え方を変えながら、前向きの行動を起こす、これしかないように思いましたが、あなたならどうコーチしますか。

ホームページは必需品
201



コーチングも「先生稼業」です。

「先生稼業」というのは、弁護士・税理士・社労士のような士業、医者、ピアノや塾の教師と同じ営業特性を持っているという意味です。「先生稼業」の先生本人が売り込んできた場合、通常はまず購買意欲が湧きません。本人が売り込むと価値が減じるのです。そのため「先生稼業」では、必ず「待ち」の営業になります。また営業に回るにしても、専任の営業を置いて、その人が営業に回る、という形を必ず取ります。ただいかに営業に回ろうとも、相手にニーズがなければどうしようもありませんが。

個人でパーソナル・コーチングをやっていこう、という人が専任の営業を抱えるわけにはいきません。そのためには、ホームページが必須です。

ホームページに自分のコーチングのコンセプトをまとめて、見てもらうのです。名刺にホームページのURLを入れておきます。コーチングをやっていることを告げるとホームページを見てもらえる確率は高くなります。ホームページに共感してもらえれば、問い合わせをもらえる可能性があります。

またEメールのフッターにURLをいれておけば、名刺交換した後で、

「コーチングのサイトをやっておりますのでごらんください」

といったフォローが簡単にできます。ホームページはどうしても「よそ行き」の文面になりますので、ブログを併用するとなお良い、と思います。相手はブログで普段着のあなたを理解することでしょう。ホームページ・ブログ間は自由に行き来できるようリンクを張っておきます。

ブログの記事をホームページに転用するという手は使えます。人知れずホームページ原稿を書き溜めていくくらいなら、むしろブログの記事にしてから後日編集したほうが、モチベーションを保ちやすいでしょう。

いずれにせよ、ホームページやブログを見た人があなたに興味を持ち、コーチングを依頼したいと思ってもらう必要があります。

よくコーチングの営業活動として、コーチングの小冊子を渡すという方がいます。私は宗教団体のトラクトを連想します。渡されたら迷惑に思います。したがって私は小冊子はオススメしません。

私はコーチングのプロを目指す方を数名クライアントとしてお相手しておりますが、例外なくホームページとブログをつくるのをコーチングのテーマにしていただいています。クライアントさん方は当初の目標通り、ホームページとブログを完成して行かれるのですが、本人たちは大きな達成感を感じられるようです。私もいつも達成感のおすそ分けを頂戴しています。
250 拒絶か黙殺か
249 守破離
248 坊主
247 誹謗中傷
246 ベストを尽くすということ

*
245 自覚と開き直り
244 用件と情緒
243 素性を明かす
242 キヨ
241 感情のコントロール

*
240 横並びの習性
239 いい人と付き合い、悪い人を遠ざける
238 電話口の声
237 どうしたら迷わなくなるか
236 口先だけ

*
235 気管支炎
234 ヤフーの「カウンセリング」
233 よきこと来たる
232 群れられない人
231 愚痴

*
230 「答え」の所在
229 コーチング・モード
228 商業主義
227 起業ネタ
226 一張一弛

*
225 独身者の週末
224 停滞期
223 志を持つ
222 生かされて生きているシステム
221 質問するな、承認せよ

*
220 リコメンデーション
219 子育て
218 逆説のパラダイム
217 宗教的素養
216 前世

*
215 ライフワークをオンする
214 苦労
213 イネビタブル・コーズ
212 損得
211 鷹揚に担がれる

*
210 屈託
209 打たれ強さ
208 リフレッシュ
207 長所を認める
206 停滞の時期

*
205 アナライザー
204 天球
203 20点を取ろう
202 もっと悪かったかもしれない
201 ホームページは必需品

*** コーチングを受けてみませんか
*** コーチングとは(私見)
*** 社会人のためのカウンセリング
*** カウンセリングとコーチング
*** ビジネス・コーチング入門
*** ライフワーク・コーチングの奨め
*** オーケストラ再生のオーディオ
*** オーケストラ録音を聴く
001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
251〜300 301〜350 351〜400 401〜450 451〜500
501〜550 551〜600 601〜650 651〜700 701〜750
751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
All copyrights reserved 2006 Yoshiaki Sugimoto