独身者の週末
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独身者と妻帯者の違いは何か、いろいろあるかと思いますが、そのひとつにウィーク・エンドの過ごし方というのがあります。

妻帯者はとくに土日の計画を立てなくても、それなりに雑用はあり、時間は過ぎて行きますが、独身者はきっちり予定を立てなければ時間を持て余すのです。出たとこ勝負で土日を迎えると、間違いなく何もできずに終わります。そして「さざえさん」が始まるころには、ブルーな気持ちがこみ上げて来るのです。

土日も直前に予定を入れようとしても大抵うまくいきません。それぞれ先約というものがありますから。結局、土日の予定は週明け一番で立てるくらいでちょうどなのです。ところが週末の計画というのがなかなか億劫なのです。

会社の仕事はびっちりと計画を立ててやらなければなりません。土日も同じように計画を立てるのは、いささかうんざり、というところはありますし、週明け一番に土日の「遊び」の計画を立てるのは何か不謹慎、という罪悪感もゼロではないわけです。

さらに適齢期の独身者であれば、ふつうは恋人とデートしたいわけですが、あてがないと、週末に○○しよう、という気力が萎えてしまうのです。

結論として、あなたがもし独身者なら土日の計画は週明け一番に立てるべし、なのです。よけいなお世話かもしれませんが、私の経験からして、これは言えています。

結婚して十数年、私は独身時代のころをすっかり忘れていました。クライアントさんと話していて、ああそうだった、と思い出した次第です。

停滞期
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コーチングは停滞期にあっては「悪あがき」の相談だな、と思います。「鳴くまで待とうほととぎす」ではコーチングになりません。

悪いことが起こったら起こったで、その対応に頭を悩ませることになります。しかし目標がはっきりしていれば、人間万事塞翁が馬、これがどう幸いするかわからない、でむしろ前向きにとらえることが可能です。

しかし、単に何も起こらない、結果がでない、という停滞はかえって深刻です。停滞は毎日同じような日々が続くため、それなりにしんどいわけです。

基本的には、停滞期は悪あがきをして、意図的に何か引き起こしたほうが良いと思います。とはいえ、好んでトラブルを起こさないようにはする必要はあります。

「悪あがき」しないで、待つことが必要なこともあります。この場合はあえて行動はうながしません。また状況判断で、セッションのインターバルを2週間後、3週間後に延ばすこともあります。

クライアントさんにとって何が辛いかと言えば、停滞期です。人生の大半は停滞期なので、コーチングは停滞期の処し方をともに考えるもの、と言えなくもありません。

志を持つ
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鬱はどうすれば避けられるのか、クライアントさん方の話と、自分の経験をまとめていくと、

・志を持つ

これが秘訣のようです。淡い願望程度のものなら、誰しも持っています。たとえば、金銭欲のない人は稀でしょう。

志は自分の生まれてきた使命に裏付けられた願望で、単なる金銭欲などとは強烈さが違うのです。志があって、志から派生した目先の小目標に取り組んでいれば、いくら苦しかろうとその人は生命の輝きに満ちていると思うのです。

淡い願望では前に進めませんが、志の裏付けのある願望は前に進めるし、自分の心の状態を肯定的に調整しながら、願望を培養していけば、時間はかかってもその願望は現実になるものです。

全身が志の塊のようになれば、あとはちょっと心の持ち方を調整するだけで、ファイテング・ポーズが容易に取れるようになります。こうなるといくら苦しかろうと、鬱になろうにもなれません。立志伝の偉人はどの人も驚くべき窮地を乗り切っていますが、ひとえに志があったからです。

鬱は精神科で薬を処方してもらっているうちは対症療法に過ぎません。根治するには志を見出すしかないと思います。

生かされて生きているシステム
222



我が家の愛犬は2歳メスのシーズーですが、帰宅すると飛びついて歓迎してくれます。

このシーズー、ほかに取り立てて取り得があるわけではありません。何の仕事もしませんが、生かされて生きてます。取り得がなく、仕事せず、生かされて生きている、という意味では私たちも五十歩百歩だと思います。もちろんそれぞれが取り得がないわけでもないのですが、たかが知れてるのです。

結局、お互い生かされて生きている、というシステムに乗っているだけなのです。もし私たちが日々生きていくのが物憂いと思った時には、生かされて生きているというシステムにうまく乗れてない、ということなのでしょう。つまり、我執にとらわれている、ということなのだと思います。

生かされて生きていることを思い出せば、どんな境遇にあっても、心和むひとときを味わえます。この心和むひとときを日々持って、この感覚を生活の原点に据えることができれば、ずいぶん楽に生きることができるでしょう。

目標達成ばっかり言ってると、うんざりすることがあります。なかなか物事思うようにはいきません。疲れた時は、原点に返る必要があります。

生かされて生きているだけに甘んじてしまえば、コーチングになりませんが、必要であれば、原点に瞬時に立ち返る。クライアントもコーチもこの原点を持つことが、楽しくチャレンジを続ける秘訣だと思います。

質問するな、承認せよ
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コーチングは質問型のコミュニケーションです。ですから質問してあたりまえ、なのです。しかし、質問しないほうが良いとき、質問を最小限にとどめるのが良いときも、ビジネス・シーンではしばしばあります。

たとえば、限られた人員で、大きな負荷がかかり、納期も迫り、何度もミーティングして知恵も出し尽くした場合、上司の詰問口調は百害あって一利なし、です。こんな場合は敢えて愚痴も聴いてあげて、ねぎらいの承認あるのみです。

「そうか、そうか、ご苦労さん。たいへんだと思うけど、最後まで頼むよ」

と部下の気持ちを承認するだけのほうがいいです。部下にすれば、自分の思いを上司に聞いてもらって、共感したもらったというだけで、かなりの満足感があり、やる気も出てくるものだからです。自分の経験からしてもそうです。

「質問するな、承認せよ」

このシチュエーションは絶対にあります。この場面で承認だけできる上司が「大きい」上司なのです。
250 拒絶か黙殺か
249 守破離
248 坊主
247 誹謗中傷
246 ベストを尽くすということ

*
245 自覚と開き直り
244 用件と情緒
243 素性を明かす
242 キヨ
241 感情のコントロール

*
240 横並びの習性
239 いい人と付き合い、悪い人を遠ざける
238 電話口の声
237 どうしたら迷わなくなるか
236 口先だけ

*
235 気管支炎
234 ヤフーの「カウンセリング」
233 よきこと来たる
232 群れられない人
231 愚痴

*
230 「答え」の所在
229 コーチング・モード
228 商業主義
227 起業ネタ
226 一張一弛

*
225 独身者の週末
224 停滞期
223 志を持つ
222 生かされて生きているシステム
221 質問するな、承認せよ
*
220 リコメンデーション
219 子育て
218 逆説のパラダイム
217 宗教的素養
216 前世

*
215 ライフワークをオンする
214 苦労
213 イネビタブル・コーズ
212 損得
211 鷹揚に担がれる

*
210 屈託
209 打たれ強さ
208 リフレッシュ
207 長所を認める
206 停滞の時期

*
205 アナライザー
204 天球
203 20点を取ろう
202 もっと悪かったかもしれない
201 ホームページは必需品


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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
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