目的地が手段とか状態ではダメ
330



<例1>
Aさんは女性です。結婚3年、子供はおらず、とにかく毎日の生活が怠惰に流れてしまっているのだそうです。だから、「一生懸命ひたむきに生きたい」のだそうです。

「で、Aさんは結局どうされたいのですか」

「だから、ひたむきに生きたいのです」

「ひたむきに生きてどうしたいのですか。『ひたむきに生きる』はHOWでしょ。WHATはどういうことになりますか」

「・・・・・・」

<例2>
Bさんは男性です。「お金を稼いで、金持ちになりたい」のだそうです。

「で、Bさんは稼いだお金で何をしたいのですか?」

「いや、とりあえずお金が稼げればいいんです」

「お金があったらいいな、は小学生でも言いますよ。お金は手段でしょう。あるいはやりたいことに打ちこんだ結果ではありませんか。何をしてお金を稼ぎたいのですか。あるいは、稼いだお金で何をしたいのですか」

「・・・・・・」



例1・例2とも、結局本人が何がやりたいかわかってないのです。しかし両者とも表面的には目標を持っているかのように話していますね。

コーチングの初心者はよくここではまってしまいます。

「ひたむきに生きるにはどうすればよいと思いますか」
「お金を稼ぐにはどうすればよいと思いますか」

とやってしまう。そんな質問をしようものなら、たちどころに行き詰まってしまいます。コーチングは「目的地につれていくこと」ですから、目的地が手段とか状態ではダメ、ということ。目的地を正しく押えて、はじめてコーチングになるのです。

上記2人は目的地を押えられないため、カウンセリング(心の整理)はできても、コーチングは無理です。

人間力は笑わせる力
329



中学・高校時代、何かにつけて生徒からからかわれたり、いじめられたりする先生がいました。それとは逆に、からかったり、いじめたりするのがまるで場違いのような雰囲気を持った先生もいました。もちろん生徒から人気があったのは後者です。

何が違うのか。からかわれたり、いじめられたりする先生はまじめなだけの人でしたが、人気のある先生は、生徒の笑いを取ることが上手かったと言えます。ちょっとした話をして笑いを取り、教室の雰囲気が和む結果、授業も盛り上がり、生徒もやる気を出すのです。結果的に、その先生は生徒から一目置かれる存在になるわけです。

社会人になってからも基本的に同じです。まじめなだけの上司では仕事をしていてもそう意欲が湧くというほどではありません。しかし、ちょっとした話をして笑いを取り、職場の雰囲気が和ませることのできる上司のもとでは、求心力とチームワークがうまく醸成され、部下も仕事に意欲が湧きやすいのです。たとえば、

「あそこの○○部長、タヌキ顔で阪神の岡田監督そっくりだね」

といったことを上司がみなに聞こえるような声で言う。それを聞いた全員から笑みが漏れる、といったようなことです。そういう雰囲気のいい職場では、のびのび仕事ができる結果、ストレスも溜まりません。

ビジネス・コーチングはリーダーシップの手法です。しかし、コミュニケーション以前の「笑いの効能」、これも理解すべきです。変なギャグを言わなくても、ちょっとした笑いが取れれば、職場の雰囲気はずいぶん改善し、部下の意欲もアップする、ということです。こうしたことは目に見えない効率改善につながることでしょう。

人間力とはいろいろな要素があるが、ひとつには笑いが取れることではないか、と思います。

命名
328



長女は現在中1で、名前は明音(あかね)といいます。実はこの名前で大モメしたことがありました。

名前の由来は、家内と知り合った時、家内が「あかね荘」というアパートに下宿していたことから、取ったのです。私の名前(良明)から一字、それと私が音楽・オーディオ好きなので、「音」の字を当てました。「ネアカ」に通じる読みで、字の当て方はユニーク、バタ臭くなく和風で落ち着いた名前で、いろいろな面から完成度が高いと自負しています。

この名前は長女が生まれる前からすでに家内とも相談して決めてあったのです。ところが出産後、「名前の付け方」の本を読みあさった家内が異を唱え出したのです。

「画数が悪い。この子にもしなにかあったらどうするの」

というわけです。で、画数がいいからと言って奇妙な名前を主張するのです。これに家内の母親も同調。

「そんなわけのわからん迷信は絶対ゴメンだ。そんな迷信に屈服すれば、今後とも迷信に屈服し続けなければならない。最初からとんでもないケチがついてしまうではないか」

とこちらは断固拒否。家内はマタニティ・ブルーの真っ最中で、そう言われて涙を流すばかり。最後には、自分の実家の父に調停に入ってもらい、

「生まれる前から決まっていた名前だし、一家の主の意見は尊重すべきだ」

と説得してもらい、やっとのことで落ち着きました。両家で相当がたついた一件でした。

以来、長女は名前通りの屈託ない性格に育ってます。家内も当時揉めたことはきれいさっぱり忘れてしまった様子です。しかし、もし私が変な迷信に屈していたら、今日のような納得感はなく、何かしら暗い陰が残ったに違いありません。

生命判断なんぞの迷信に屈するなどと言うことは「悪魔に魂を売る」に等しいのです。

占い師
327



連絡を取って来られる人のなかに、「占い師に観てもらったら、○○と言われた」と言う人がたまにいます。

占い師に観てもらわなければならないほど切迫していたこと自体は、承認して差し上げますが、占い師のたわごとなんぞ、取り合う気は毛頭ありません。「私は占いダメなんです」と言うことにしています。

人相・手相に前世や運勢が出るということはあると思います。それを研究するなら構わない。しかし、職業占い師の言うことなど全く信じようと思いません。話がわかりそうな相手なら以下のように言います。

「アカの他人があなたの体を触ったら、怒るでしょう。しかし、心を触られて怒らないのは何ともおかしいではないですか。それどころか、ありがたがってカネを払う。向こうは何の責任も取ってくれないのに」

「人はパンのみにて生きるにあらず、神の口から出るひとつひとつの言葉によって生きるものである」はイエスの言葉ですが、占い師が神の口から出るような言葉を語ることは金輪際ないはずです。拠って立つところがまるで違うのですから。

神の口から出る言葉とは、宇宙の大生命に連なる真理を言うのです。宇宙の大生命に連なる真理から外れたものはみな偽りであり、実体はありません。私の人生経験からも断言できます。

たとえば星占いの「今日の運勢」というやつ。あんなのをテレビ・ラジオで大真面目に放送しているが、世間には愚かな人が結構いるということでしょう。世の中狂っているわけで、こんなのは偽りの最たるものです。

よしんば占いが当たったところでどうだというのでしょう。個人の値打ちがそれで上がるというものでもない。目先うまく行ったところで、最後にはツケを払わなければならないのは見えてます。占いは真理のごとく装いながら、まるで真理と関係がないものです。

宇宙の大生命に連なる真理は個人個人のなかに内在知として存在するわけです。自らの内在知を自分の中心に据えれば、他人の言うことに右往左往することはなく、自らが「権威あるもの」として語ることができるわけです。

内在知は苦労してでも、自分で開発しなくてはなりません。ここを占い師に頼ってしまうと、自らの内在知は隠蔽されたまま、真理に目覚めることができません。私に言わせれば、占い師は真理の隠蔽を手助けする、ろくでもない輩なのです。後生は良くないと思います。

この世を宇宙の大生命に連なる真理で理解すれば、占い師の存在意義など認めようがないのです。

本1冊の分量
326



出版社から連絡があり、ゲラ刷りが250ページを越えるので、ゲラが完成したら20ページほど削って欲しい、と言って来られました。今回出版初挑戦の私は、このあたりよくわかっていませんでした。原稿書きは嵩上げに努めたわけですが、あだになりました。

ただし、削るのは増やすより楽です^^

ビジネス書一冊、意外に分量少ないんだな、が実感です。ビジネス書は多くても230ページなんだそうですが、目次・図表・挿絵、そして章変わりには表紙で1ページ使うし、章始めは結構題字にスペースを取るわけです。

ビジネス書1ページは1行40字で17行くらいです。ワード1ページは40字35行です。ということは、ワード1ページでビジネス書2ページ分ですが、実際はそれ以上になるようです。ワープロでびっちり100枚ではビジネス書として分量が多すぎるということみたいです。

ビジネス書1冊の量的ハードルは決して高くないので、将来本を書こうと思っておられる方は気楽に考えられたらいいと思います。

私の元クライアントさんに結婚式の司会をされている方がいます。ブログをたびたび拝見していますが、ぜひ本にしていただきたいものだ、と思っています。
350 立志のカウンセリング
349 対抗意識
348 子どもが小さいうちに子離れしよう
347 論理展開
346 身内の甘え

*
345 幅の広さ
344 全面降伏
343 もう少し発想を変えませんか
342 自分に忠実であること
341 精神年齢

*
340 ありのままの自分を受け入れてもらうしかない
339 冬の花
338 一芸を極める
337 詐欺師のトーク
336 挫折も無駄ではない

*
335 秘密厳守
334 サザエさんブルー
333 アンチテーゼ推進派
332 トイレ中座
331 同居人で上々

*
330 目的地が手段とか状態ではダメ
329 人間力は笑わせる力
328 命名
327 占い師
326 本1冊の分量
*
325 感化力
324 タイプ分け
323 フィードバック
322 コーチングの間隔
321 パソコン顛末記

*
320 情報発信
319 ホステス・トーク
318 身内に対する甘え
317 マザー・テレサの言葉
316 カウンセリング力とは

*
315 悩みの解決
314 失敗談を話す
313 幅の広いものの見方
312 そうかい
311 摂食障害

*
310 答えはクライアントの選択するもの
309 酪農コーチング
308 2日間研修
307 問題点の抽出
306 また風邪

*
305 成り行きまかせ
304 文体
303 コーチングの本の出版
302 フィードバックには毒消しを
301 パレートの法則(80対20の法則)を理解してもらう


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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
251〜300 301〜350 351〜400 401〜450 451〜500
501〜550 551〜600 601〜650 651〜700 701〜750
751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
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