コーチング力は国語力
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私のコーチングのセミナーではパワーポイントなどは一切使いません。周りを暗くしたら眠くなるだけじゃないか、と思うのですが違うでしょうか?よくパワーポイントをそのまま印刷したレジュメを配布する向きがありますが、これも感心しません。レジュメに一元化したほうが効果的だと思います。

私のレジュメは教科書のようにぎっしり本文が書かれており、受講者に一節ずつ輪読してもらいます。このやり方は下記メリットがあります。

・受講者が能動的にセミナーに参加するため、内容が頭に入りやすい
・受講者が居眠りできない
・講義内容に話しモレがない
・講師がラク

さて私の文章は簡潔なほうですが、結構むつかしめの熟語は使っています。受講者に読ませると読めない人が結構います。そうした読解力で、その回の受講者の程度、そこの会社の程度はイチコロにわかります。

概して大手企業はさすがです。概して年配の人はよく読めるが、若い人にたまにひどい人がいます。こういう人にコーチングの実習をしてもらっても、間違いなく下手です。

一番閉口したのが、某病院の若い看護師さんたちで、講義の最中の私語が多い。もちろん読めないし、実習をさせれば最悪です。

経験からコーチング力は国語力に比例する、と自信を持って断言します。コーチング力のみならず、人間力は国語力にシビアに反映されるのです。

昔の経営者
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昔は組織のマネジメントも、上司がすべて把握して指示・命令し、あとは外的コントロールで締め上げて綱紀を維持していれば通用しました。

たとえば、昭和の名経営者として名高い本田宗一郎氏ですが、常時部下を怒鳴っていたそうです。

「バカヤロー!お前か!何でこんな設計をするんだ」

と、バカヤローを連発したのは有名です。うっかり近づくと「バカヤロー、ポカリ!」と頭を殴られる。怒られるときは腕の届くの範囲に入ってはダメ、というのは職場の鉄則だったのだそうです。某氏の体験談によると、

「またお前か!!バカヤロー、こんな物作りやがって!!」

と、いきなり持っていたリング状の大きなオイルシールを口の所に押しつけられたのだそうです。慌てて避けたが頬に強く擦られる感じが残り、後で洗面所に洗いに行ってと見てみると、何と口の所横一文字に真っ黒なグリスの油の縞が出来ていた、と書いておられました。

しかし、そんななかにあって本田氏は社員のことを心から考えてくれる「おやじさん」と多くの社員から慕われていたのです。

本田氏だけではありません。ヤマハの中興の祖と言われる川上源一氏などは「川上天皇」と呼ばれ、凄まじい罵声と怒号、傍若無人な行動が際立っていたといいます。某誌に逸話が少々載っていましたが、それは昨今の常識からは想像を絶するものです。

もちろん、名経営者だけあって外的コントロールの陰には、驚くべき配慮があったのは言うまでもありません。昔の経営者を語るのに、単に外的コントロールをどうこう言うのは的外れです。昔はそういう時代だった、という理解が必要なのです。

では、本田宗一郎氏のようなやり方が現在通用するのでしょうか。

とてもそうは思えません。

今は世の中が複雑になりすぎて、上司がすべてを把握することなど全く不可能です。部下に自律的・自発的に動いてもらい、市場の情報を刻々経営にフィードバックしていく必要があります。そうでないと市場で生き残っていくことはできません。こうした状況は民主的な双方向のコミュニケーションが不可欠なのです。

指示・命令・外的コントロールのマネジメントは現在大半が民主的なマネジメントに移行しました。しかし、指示・命令・外的コントロールの伝統的手法は根強く、依然として多くの職場で根強く残滓が残っているのが現状です。

早朝勉強会
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異業種交流会の早朝勉強会で講師をさせていただきました。テーマは「極意で理解するコーチング」でした。

ホテルで朝7時開始です。ですから自宅を出るのは余裕をみて朝6時ですが、朝4時に目が開いてしまい、寝ている気分にもならないので、準備をすることにしました。

失敗した感じが残ると、トラウマになってあとあと尾を引きます。今回話す時間は60分間で、今までの講演のなかでは最短ですが、かえって難しく感じます。たとえ60分でも全力を尽くすべきだと思いました。いずれにしても講演前は十分にウォームアップしておく必要があります。そうでないと受講者に失礼でしょう。

今回も十分に準備して臨んだのですが、朝早くということもあって、私としては80点程度の出来でした。しかし、反応はまずまずでした。「いい意味で予想を裏切られました」と言われましたが、これは「コーチとは4頭立ての馬車」という話を一切しなかったからだそうです。

評価していただけたのは良かったのですが、4時起きはきつかったです^^

質問の技術は定義から
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コーチング初心者の質問で、陳腐な前提に立った質問が時折見られます。たとえばこんな感じです。

例@  相手:「自分のライフ・ワークを持ちたい」

     質問:「ではあなたの強みは何ですか」

この質問はよくありません。質問者が勝手に「ライフ・ワークは強みを生かさなければならない」と結論づけているからです。正しい質問は下記です。

「あなたの言うライフ・ワークとはどんなことですか」
「あなたはそのライフ・ワークをどうしたいのですか」
「あなたのライフ・ワークを持つには現在どんな問題がありますか」

注意すべきは、「ライフ・ワーク」という語の定義が相手と質問者とでは異なる、ということです。だから質問は定義から入るべきなのです。

例A  相手:「部屋が散らかっているのを解消したい」

     質問:「ものを片づけるにはどうしたらいいと思いますか」

この質問もよくありません。質問者が勝手に「散らかっているから片づけるべきだ」と結論づけていますが、相手が言うところの「部屋が散らかっている」という発言は具体的にどういうことなのか、まずそこから入るべきです。「散らかっている」という言葉の理解は人によってまちまちだからです。

日常会話では、相手の言葉の正確な定義を尋ねることは普通しません。世間一般の定義を相手の使った言葉に適用します。しかし、コーチングで相手に気付きを与えようというのなら、世間一般の定義で、コーチングしてはダメです。定義は人によってまるで異なるからです。

上記の例では「ライフワーク」とか「散らかっている」という言葉は相手の特殊な定義によって使われている、と考える必要があります。

コーチングの質問では陳腐な前提を排除して、虚心に定義からはいるべきなのです。

新快速の威力
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名古屋にコーチングの講演に行ってきました。
帰りの経路を調べてみたところ、意外なことがわかりました。

経路@ 新幹線利用
乗車時間:1 時間 16 分 総額:6,790 円 距離:200.0 km  (所要時間:1時間 55分)


市役所
    名古屋地下鉄名城線左回り(名古屋港行) 13:10〜13:14 [4分] 1.3km 230 円

    名古屋地下鉄東山線(高畑行) 13:17〜13:22 [5分] 2.4km ↓
名古屋
    のぞみ183号(博多行) 13:38〜14:30 [52分] 186.6km 3260 円 指定席 3120 円
新大阪
    東海道・山陽本線(西明石行) 14:43〜14:47 [4分] 3.8km ↓
大阪/阪神梅田
    阪神本線急行(西宮行) 14:53〜14:57 [4分] 5.9km 180 円
野田
    阪神本線(高速神戸行) 14:58〜15:05 [7分] ↓ ↓
千船

経路A JR在来線利用
乗車時間:3 時間 0 分 総額:3,670 円 距離:203.9 km  (所要時間:3時間 25分)


市役所
    名古屋地下鉄名城線左回り(名古屋港行) 13:10〜13:20 [10分] 4.3km 230 円
金山
    東海道本線(東海)快速(米原行) 13:24〜14:40 [76分] 83.2km 3260 円
米原
    東海道・山陽本線新快速(姫路行) 14:53〜16:13 [80分] 110.5km ↓
大阪/阪神梅田
    阪神本線(高速神戸行) 16:21〜16:35 [14分] 5.9km 180 円
千船

経路B 近鉄特急利用
乗車時間:2 時間 54 分 総額:4,750 円 距離:201.9 km  (所要時間:3時間 30分)


市役所
    名古屋地下鉄名城線左回り 13:05〜13:09 [4分] 1.3km 230 円

    名古屋地下鉄東山線(高畑行) 13:13〜13:18 [5分] 2.4km ↓
名古屋/近鉄名古屋
    近鉄特急(近鉄難波行) 13:30〜15:59 [149分] 189.7km 2300 円 特急券 1850 円
近鉄難波/なんば
    大阪市営千日前線(野田阪神行) 16:09〜16:18 [9分] 4.9km 230 円
野田阪神/野田
    阪神本線(高速神戸行) 16:28〜16:35 [7分] 3.6km 140 円
千船

新幹線だと15:05に帰り着きます。JR在来線は1時間半よけいにかかって16:35になります。で、近鉄特急は?これがJR在来線と同じ16:35なのです。JR在来線がここまで健闘するのは新快速の威力です。ただし大垣―米原間は各駅停車になります。

価格を新幹線と比較すると、JR在来線は3000円安く、近鉄は2000円安い。迷わずJR在来線を使いました。私みたいにたまに電車に乗る人は、余計にかかる1時間半は全く苦にならないどころかむしろ楽しいと言っていいです。

大垣―米原間に続く水田の風景はよかったです^^新幹線では味わえないですよ
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548 目標を仕切りなおす
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546 時間にルーズな人

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544 優劣でなく個性で勝負しよう
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541 礼節=承認

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538 恐ろしげな声付き
537 コーチングでなくて何がイカンのか
536 オジサンの社会経験

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534 クロージング
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532 感性の違いを乗り越えるためには
531 うぬぼれ、傲慢大いに結構

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