コーチングってどうすることですか
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「コーチングってどうすることですか」

というのが開口一番。とある年配のご婦人を過日体験コーチングでお相手した時のことです。

コーチングってどうすることですか、でコーチングが始まるのは珍しい。普通慣れてない方なら、

「何から話したらいいですか」
「どう話せばいいですか」

と言われるからです。

その方は長年専業主婦で来ました、と言われるだけあって、思考パターンは全く私とは異なりました。なるほど年配の女性というのはこう考えるのか、という事例としてはまことに興味深かったです。

出してこられたテーマは極めて多岐に渡ったので、何かひとつ選んでいただくことにしました。結局、ストレスに悩むご主人にどう向き合うか、という話にお付き合いしました。なにか達成したい、というのではなくて、気持ちの整理、明らかにカウンセリングをこの人は求めていました。

始めはこのセッションどうなるかと思ったのですが、結局クライアントになっていただくことになりました。どんな相手でも最後まで丁寧にセッションするのが大切ですね。

農民気質と狩猟民気質
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農民気質の人、狩猟民気質の人はいます。

私の職場のAさんは典型的な農民気質です。傾向としては、

・汗水たらして仕事をすることを好む。汗水たらさないことに罪悪感すらある様子。
・体を張って仕事をするが、周囲の目配りはほとんどできない。視界が狭い感じ。
・上司の指示に従順であり、上司から指示を受けることを歓迎する。
・仕事を抱え込んで孤立する傾向がある。自分だけで仕事を片付けるため、周囲が手伝えない。
・コミュニケーションが下手でしばしば軋轢を起こす。

あなたの周囲にもいませんか、こういうタイプの人。

漕ぎ手としては極めて優秀ですが、船頭としては適性がない。自分でテーマを見つけよ、と言っても途方に暮れてしまうので、あくまでテーマを上司から与えて、それをこなしてもらうのがいいです。とにかく部下持ちにせず、スペシャリストとして遇するのが正解です。

組織では上にいくほど狩猟民的センスが要ります。農民的センスも尊いですが、狩猟民に脱皮できるかできないか、が上長としてやっていけるかいけないかの分岐点です。

農民的センスの人をあまり上長にするべく追い詰めると、「鬱」になってしまうこともあるので、注意が必要です。

狩猟民気質を完成させるには、個を確立して、汗水たらさなくても罪悪感を全く感じなくなる必要があります。日本人なら誰しも農民気質のDNAを祖先から受け継います。私自身は今は完全に狩猟民気質ですが、狩猟民に完全に脱皮するに当たっては、少々苦労したと申し上げておきましょう。

さて、クライアントのHさんにも、片腕の部下がこの典型的な農民気質なんだそうです。

「なんとかリーダーになって欲しい」

と言われたのですが、私は、

「その人の個性を生かすような使い方をしませんか」

と申し上げたところ、Hさんも、

「どうもこの欠点を解決することは無理だ」

と言われるのです。

農民気質・狩猟民気質の理解はこうした経営者相手のコーチングでは必須だと思います。

恐ろしげな声付き
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北朝鮮が核実験をしたそうです。

原爆は60年以上前に実用化されており、爆発させること自体はできて当然、勝手にやってればいいと思います。

さて、北朝鮮のニュース報道ですが、声つきがいつも「恐ろしげ」だと思いませんか。朝鮮語がわからないから恐ろしげに聴こえるのか?

これは文革の時の中国報道もそうです。昔中国語を学んだ時も、

「何でこんなに違うんだ?」

というほど、恐ろしげでした。たとえば次のくだりなど、

「我們心中最紅最紅的紅太陽毛沢東主席教導我們説・・・」
(我々の心のなかの希望の太陽、毛沢東主席が教え導かれておっしゃるには・・・)

結局内容が非人間的なプロパガンダなら、声つきも非人間的にならざるを得ない、ということでしょう。

コミュニケーションの一面としてまことに興味深いと思います。

コーチングでなくて何がイカンのか
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コーチングをやってる人のなかに、たまに、

「私は助言はしません」

と言い放つ人がいます。でも、コーチングって助言の一手法じゃなかったっけ?この論法は人間は動物ではない、と言っているに等しい。

個人的に言わせてもられば、なんだかんだと制限が多いほど未熟だと考える次第です。

私にはカウンセリングのクライアントさんがいます。本人がカウンセリングを望まれるのだったら、カウンセリングを提供するのが正しいのです。私はコーチングが専門だからカウンセリングはやりません、と言うのは勝手ですけれど、キャパが狭いと言わざるを得ないですね。

またかって、「コーチング・セミナーを受講したい」というクライアントさんがおられました。私は12回使って毎回その方にコーチングのカンドコロを講義しましたよ。個人レッスンですね。その方は受講報告書を職場に提出、受講補助を拠出してもらって、コーチング料金の一部に充当されました。でもそれで何がワルイのか。

ポイントは、あなたと話ができてほんとうによかった、また次回も楽しみだ、とクライアントさんが思えるかどうか、です。

さんまとかタモリといった芸人なら、きっとクライアントにこう思わせることができるでしょう。コーチングでなくて何がイカンのか、と思うのですが間違ってるでしょうか。

オジサンの社会経験
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私も「おやじ」になってきました。私の子供でもおかしくない年齢の人が、立派に社会人になってるわけですから。私ももう2年ちょっとで50の大台ですが、いやだな(笑)

さて過日、この「自分の子供でもおかしくない年齢の人」の相談に乗って感謝のメールを頂戴しました。差しさわりのない部分だけ抜粋してみます・・・

昨日は、どうもありがとうございました。
今日はこれまでとは比べ物にならないほど
気持ちがスッキリしています。

杉本さんとお話させて頂くと、
私の言っていることを否定もせず
かつ的確なアドバイス下さり、
プロの方は本当に凄いのだなぁと驚きました。

私の悩みというものは、
本当に稚拙なもので、
恐らく普段は高度なコーチングをやっていらっしゃる
杉本さんにして頂くのは申し訳ないくらいのものでしたが、
私にとっては非常に力になるものでした。
やはり、社会経験がある方の客観的な視点は
とても勉強になります。
本当にありがとうございました。


おおかた一世代違う相手からの承認であっても、「プロの方は本当に凄い」などと言ってもらえると、「おお、自分ってこんなに凄かったんや」と木に登ってしまいそうです(笑)

オジサンの社会経験がこんな形で生きるなら、生かすべきだと改めて思った次第です。
550 日経経営セミナー
549 『黄金律』
548 目標を仕切りなおす
547 想いが出て来ないならアンコーチャブル
546 時間にルーズな人

*
545 管理職の誤解
544 優劣でなく個性で勝負しよう
543 スパム・メール
542 ないないづくし
541 礼節=承認

*
540 コーチングってどうすることですか
539 農民気質と狩猟民気質
538 恐ろしげな声付き
537 コーチングでなくて何がイカンのか
536 オジサンの社会経験
*
535 片付けられないのは
534 クロージング
533 親切は自己承認が引き寄せる
532 感性の違いを乗り越えるためには
531 うぬぼれ、傲慢大いに結構

*
530 断定形で発言するのはやめよう
529 対話として自然であるかどうか
528 ページランク5
527 結局申し込まない人は申し込まない
526 提案したらダメなのか

*
525 自己承認と成功哲学
524 自己承認ができていない人は
523 ちょっとした感動
522 自分の生き方を肯定すること
521 メモ魔vsメモ極少派

*
520 コーチング力は国語力
519 昔の経営者
518 早朝勉強会
517 質問の技術は定義から
516 新快速の威力

*
515 指示・命令・外的コントロールの時代の終焉
514 一体何が悪いのか
513 学校マネジメント
512 恋愛のトラブル
511 日経社告

*
510 雑誌で紹介
509 NLP入門セミナー
508 靖国神社に行ってきました
507 プラスの自己
506 開き直りは自己承認

*
505 幼い相手のコーチング
504 外的コントロールの生んだ悲劇
503 農民と狩猟民
502 コーチングの社会通念
501 満足のズレ


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751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
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