軽く、明るく、前向きに
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インターネットでコーチングのサイトをやっていますので、いろいろな方からのメールを頂戴しますが、なかにはずいぶん重くて暗い文面があります。

たとえば同棲相手の成功が妬ましく、心穏やかではない、といった文面をいただいたことがありましたが、とにかく重くて暗い。そして文面は驚くほど長い。

こういう相手に同じ波長で対峙したとしても何も解決しません。ポイントは「軽く、明るく、前向きに」です。

「なるほど、お気持ちはわかります。でも要はあなたは自分のやりたいことで成功すればいいですよ。だから相手にそのことを話して味方になってもらって、応援させたら良いんじゃないでしょうか」

とぱっと、「軽く、明るく、前向きに」に振る。そして短くわかりやすいと言うのもポイントです。

パーソナル・コーチングというのは感覚的に言うと、「重くて暗くて後ろ向き」なクライアントさんを「軽く、明るく、前向きに」振るのがポイントのように思います。それなしにはパーソナル・コーチングに大した意義があるとは思えないのです。ということはコーチ自身が「軽く、明るく、前向きに」生きなければならない、ということでしょう。

それをコーチングで引き出してもらえると思ってました
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先日体験コーチングを申し込んで来た女性です。

対人関係で問題を抱えているとかで、距離の取り方が難しいのだそうです。しかし説明は恐ろしく口下手といわざるを得ない。こちらでいろいろ言い換えながらまとめていくのですが、堂々めぐりしてさっぱり要領を得ない。具体的な例を訊いても出てこないのです。

「う〜ん、おっしゃることはあまりイメージが湧かないですね」

と言ったら、

「それをコーチングで引き出してもらえると思ってました」

「だからそれを訊いているんですよ」

「・・・・・・」

はっきり言ってこれ以上コーチングを続けようという気にはなりません。私はもはやこれまでと思って、

「おっしゃってることが良くわかりません。遠慮させていただきます。すみませ〜ん」

と言ってすぐに電話を切りました。

「それをコーチングで引き出してもらえると思ってました」

とコーチ側に言うことは、

「あなたコーチングへたくそなんですね」

と言うのに等しい。正直むっとします。そうしたことを口にする限り、お気の毒ですが対人関係で問題を抱えるのはやむをえないでしょう。

執事という考え方
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あるクライアントさんですが、ある筋から事業の継承を持ちかけられて、大いに戸惑っているのだそうです。その事業が不満というのではないのですが、ご自身が独力で何かをやってきたという思いがないだけに自分に勤まるのか?と思うのだそうです。

確かに創業者のパワーたるやすごいものです。たとえば松下さん、本田さん、稲盛さんといった著名な経営者が一代で成し遂げた業績には圧倒されます。歴史上では徒手空拳から天下を取った豊臣秀吉という事例もあります。

しかし、秀吉が成功できたのは信長に引き立ててもらったことも大きく、その意味では秀吉は信長という他人のふんどしで相撲を取ったわけです。松下さん、本田さん、稲盛さんといった著名な経営者であっても、独力であの事業を構築したのではなく、おそらくはその多くの部分が他人の協力でできた、つまりこれまた他人のふんどしで相撲を取ってきたということなのだろうと思います。

といってこれらの方々を貶めるつもりはまるでありません。一代で事業を築いたと言ってもそこに知られざる多くの他人の貢献があるはずだ、ということを言いたいだけです。

つまり創業者と言っても、その事業を管理している執事のような存在で、事業は自分のものであっても自分のものでないわけです。ある人は多くの事物を管理しているが、ある人は少ない限定された事物を管理しているという点だけの違いです。その意味では創業者であっても2代目であっても同じといえます。

先人から受け継ぐのが文化であり、どの人も一から始めなければならないというのなら人類の進歩はないはずです。ならば事業の継承を受けるのにそこまで遠慮することはないんじゃないでしょうか、と申し上げた次第です。

結局死んだ後、あの世に持っていけないものは自分のものではないのだということです。だれでも今与えられているものを管理している執事に過ぎない、と考えれば世の中また違ったように見えてくると思います。

おせっかい
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クライアントさんの中には独身の方もいれば、家族(配偶者や子供)がある方もいます。

今までの経験を総括すると、扶養すべき家族がもとからないとか、離婚などでなくなった場合、クライアントさんは気楽な反面、わりと刹那的な考え方をする傾向はあります。つまり、

「あとは自分の納得できるように生きて、やりたい放題やってあの世にいくだけだ」

といった発言がたまに出るわけです。

これは、これから家族を持とうと思えば持てる可能性のある人でもそうなのです。たとえば30代後半〜40代前半で、結婚するにも子供をつくるにもわりと微妙な年齢の方がこのケースに該当します。

おせっかいなようですが、ライフ・コーチとしては、

「この際結婚することを考えませんか」
「この際子供をつくることを考えませんか」

のひと言は言って差し上げなければならないでしょう。結婚して家庭をつくる、あるいは子供をつくって家族を増やすということを当人が望まなければ仕方ありません。しかし、コーチ側からのひと言で、

「そうだな」

と思い始め、新しい人生が開けていく可能性だってあるわけです。そうであれば「おせっかい」はあながち「余計なお世話」でもないと思うのです。

ひと言でいうとコーチやる人はクールなだけでは不十分、見合い話を持ち込んでくる近所の世話好きのオバサンみたいなところはあったほうがいいと思っています。

そんなに忙しくないコーチ業
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いったい今何人のクライアントを私自身持っているのか、はっきりした人数を数えたりすることはしばらくなかったのです。

「まぁ25人くらいかな」

と思っていたところ、過日数えてみたら35名を越えていました。こういうあいまいな書き方をするのは、現在休止中のクライアントさんもいらっしゃるからです。

クライアント35名といったら、忙しいんだろうな、と思われるでしょう。ところが実際はそうではないのです。

私のクライアントさんの多くは2週間に1回のペースでセッションをやっています。仮に14名クライアントさんがいて、その全員と2週間に1回のペースでセッションを持ったとしましょう。そうすれば、1日に平均1セッションでOKですね。もちろん同じ日に2・3セッションあることもありますから、14人いても空きの日だらけです。

仮に倍の28人だったとしても、1日平均2セッションですから、空きの日も結構あるということがおわかりいただけると思います。とくに土日にかためてやると、28人でも空きの日だらけです。35名と言っても大したことはありません。私の家内なども、

「あんたヒマそうにしてるね」

とかねがね言ってます。「ヒマそう」はご挨拶ですが、忙しくてかなわんということは全然ありません。

もちろん1週間に1回のクライアントさんもおられます。また新規にクライアントを獲得するため体験コーチングもやっていかなければなりません。ですから現在は朝夕のセッションを合計して1日平均2~3コマで回っている感じです。

40名まではこの調子で楽に行けると思いますが、50名はかなりきつくなるでしょうね。
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