![]() あたらしくクライアントになっていただいたEさん(女性)のバランス・ホイールの聞き取りをしました。 ・人付き合いは苦手だが、リーダーになりたいほう ・一人でいるのが好きで、雑談は苦手 ・雑談は苦手だが仕事の話はぜんぜんOK ・宴会も先頭きって盛り上げるほう ご本人の人あたりはずばり「クール」です。 ここまで聞いてきて直感したのは、 「あ、これはコントローラーだ」 ということ。女性には珍しいがいないこともない。このタイプは過去にも経験していて3〜4人目くらいでしょうか。いずれも共通しているのは、仕事はできるが、群れない、群れられないということ。おなじく群れられない私と相性はいいほうです。 このタイプの特徴はしゃべりはクールですが、文章を書かせると対照的に雄弁で説得力のあることで、この人もご職業はライターです。う〜ん、なるほど。 コントローラーだ、プロモーターだ、とどこかの会社が知的所有権を主張しているフォーマットで踊っているようですが、感情の出やすさ、自己主張の強さという2次元の分類法はやっぱり使いやすいですね。
![]() 新約聖書マタイ伝には、 「この故に汝らに告ぐ、すべて祈りて願うことは、既に得たりと信ぜよ。しからば得べし。」 という言葉があります。この言葉を体得しているのはクライアントのHさんです。私より6つ年下なのですが、大変成功しているし、挑戦することが楽しくてたまらないようすです。この人なりに、 「計画が立てば実現したのと同じ」 と言い放ちます。 Hさんとのセッションでは、私はこの人の大言壮語に付き合っていると言っていいでしょう。大言壮語と言ってもこの人の場合、根拠のないことではなく、十分論理的な裏づけがあるのです。それにしても毎回確信に満ちたプランが、自信に満ちた口調で語られます。 Hさんに対しては基本的に承認を主体としたコーチングが向きます。Hさんは承認されるといよいよ弁舌爽やかになり、発想がどんどん出て来ます。時折、 「よし、わかった!そうしましょう」 と嬉しそうに声を上げます。Hさんとのセッションは毎回23:00からですが、昼間の疲れを物ともせずボルテージが上がっていきます。私はできるだけ黒子に徹して、Hさんの発想の整理のお付き合いをするわけです。 大言壮語にお付き合いするコーチングはあってもいいと思います。Hさん曰く、私とコーチングを継続しているのは、私が一番自分の大言壮語の相手に相応しいからなんだそうです。確かにこうした話を周囲にしてもついて来れないでしょう。 とは言え、私こそいつもHさんから「発展の気」を頂戴しているように思います。
![]() 40代のビジネス・パーソンをパーソナル・コーチングでお相手すれば、大半は仕事の合間にライフワークをどう構築していくか、というテーマになります。 大半と言いましたが、自営業のなかには仕事即生き甲斐という人もいるからです。しかし、サラリーマンならそうはいかない。いずれは定年という形でキャリアがストップするわけですから、ライフワークを探さないわけにはいかないのです。 とは言え、この年代は極めて多忙です。今までの経験からして目論んだ計画の三分の一が達成できればいいほうでしょう。予期せぬ問題、予期せぬ仕事、そして予期せぬ出張は次々入ります。そしてセッションの間隔もどうかするとひと月近く空いてしまいます。 こんなクライアントさんに対して、目標必達のコーチングはなじむわけがありません。せいぜい立てた志を忘れずにいてもらえたら上々ということも多いのです。 「コーチングとは目標を達成させる手法」というのは某社の定義ですが、それは職場のビジネス・コーチングに適応できても、パーソナル・コーチングの実情には合いません。 ではこうしたビジネス・パーソンのパーソナル・コーチングとはどうあるべきなのか。これはもう進捗管理なんかより、いかに気持ちを整理し直すか、意欲を再び奮い立たせるか、というポイントになります。パーソナル・コーチングのセッションの内容はその多くが仕切り直し、出直しであるのが実情なのです。
![]() Wikipediaのコーチングの解説が最近グーグル上位に来ています。どなたが書かれたかは存じませんがなかなかのものです。とくに「二頭立ての馬車」とか「答えはあなたのなかにある」といった陳腐な表現が皆無なのは高く評価できます。 以下2007年2月20日時点の記述の一部を引用します。 カウンセリングとの違い カウンセリングとコーチングの違いはそれほど大きくはない。 コーチングを行っていてもカウンセリングのような「癒し」を目的とした対応が必要なこともあるし、カウンセリングをしている中でもコーチングの手法を取り入れることで成果が上がることもある。コーチングを受ける側の状態に応じて、これらを適宜使い分けるスキルがコーチングを行う側には必要である。 コンサルティングとの違い コーチングではあくまでも個人が自ら成長し、その中で問題解決やスキルの向上を図ることが主眼となる。コーチングをする側では解決策を押しつけることはしませんし、してはいけない。だが、コンサルティングでは解決策を考えることがコンサルタントの役割であり、その点ではコーチングとは全く異なるものとなる。だが、コンサルタントが提示した解決策を実施に移す段階で「押しつけられた」という感じを持たれると、実施そのものがうまくいかないことも多くなる。実施段階ではコーチングをふまえた方法を採用することで、コンサルティングの実効を高めることが可能である。 解説は十分納得できる内容です。コーチングの現場にいる立場から言わせてもらえば、カウンセリング、コンサルティング、コーチングは単独では大して役に立たず、組み合わせないとダメです。その意味ではいずれも「助言」の構成要素という感じです。 そのなかで、カウンセリングは気持ちや考え方を整理するものですから、必ず他の2つに先行するものです。これに対しコーチング・コンサルティングは、行動を策定するものですから、カウンセリングの後に来る必要があります。 たとえば、試験に不合格だった、上司から激しく叱責された、失恋した、という強力なショックを受けた場合、 「じゃ、あなたは今何をしたらいいのですか」 という行動を促す問いをしばらくは受け付けません。十分気持ちや考え方を整理した上で、はじめてアクションが起こせるわけです。 コンサルティングはコーチングの段階で行なう、提案の提示といった位置づけになります。コンサルティングの内容はそれを実行する側が取捨選択しなければ意味がありません。 つまり助言の上流はカウンセリングで、下流がコーチング・コンサルティングとなります。クライアントが今どの位置にいるか、見極めたうえで適切な手法を使うわけですね。 現行の記述はまだまだ改善の余地はありますが、投稿者に敬意を表して、私が変更することは遠慮しましょう。私が変更したところで、誰かに変更されてしまうのであれば気がすすみません。現行のものは悪くないので、改悪されないことを願っています^^
![]() コーチングは初めてです、どんなものと考えたらいいですか、と体験コーチングで訊かれることが結構あります。 「答えはあなたのなかにある」 私はこんなことは言いません。 「あなたの言われたことに私が付加価値をつけて返す。私の言ったことにあなたが付加価値をつけて返す。こうして2人で共に創り上げるのがコーチングなんです。『私質問する人、あなた答える人』ではなく、一緒に考えましょう、ってことなんですよ。だから今日は私がその任に堪えるか見極めてください」 こう言うとわかってもらえます。 こうしてみると、 「答えはあなたのなかにある」 という表現は誤解を招きやすいかなり危険な説明であると思わざると得ません。多くの場合コーチ側が誤解しています。コーチ側が心得違いをしている場合は、共に創り上げるということにコミットせず、質問に逃げ込んでしまうため、クライアント側が、 「何だこれは」 と釈然としない、という現象が現れます。こんなのはコーチングと呼ぶに値しないと思っています。 |
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700 人前で話すコツ 699 あまり目標達成のみにこだわるのも善し悪しだ 698 ビジネス・コーチングはカスタマイズ 697 自分の精神の防御が第一 696 女性の誘い方 * 695 サラリーマンは流されて生きるしかない? 694 頭から否定しない 693 危うく難を逃れた 692 コーチングに合わない人 691 マッサージ1回分 * 690 もう謝るな! 689 コーチング研修 688 問題意識が感じられないとき 687 とっとと答を渡す 686 高知市に出張 * 685 コーチング臭いコーチング 684 体調いかんにかかわらず 683 デジタル・デバイド 682 ファンレター 681 病との付き合い方 * 680 保健師向けコーチング・セミナー 679 片道6時間、日帰り出張の限界 678 オッサン笑い 677 カルマを背負ってお気の毒、と考えよう 676 「青臭さ」が必要 * 675 コントローラー 674 大言壮語 673 実情は仕切り直し、出直し 672 Wikipediaのコーチングの解説 671 一緒に考えましょう * 670 軽く、明るく、前向きに 669 それをコーチングで引き出してもらえると思ってました 668 執事という考え方 667 おせっかい 666 そんなに忙しくないコーチ業 * 665 おかしいぞコーチング学習者 664 事業を従業員に解説する 663 睡眠不足 662 何かを取ったら何を捨てなくてはならない 661 コーチング1回15分 * 660 質問の呼び水 659 人当たりの丸さ 658 「気持ちはわかる」「無理もない」 657 自分のブランドを築く 656 自己承認を磨く * 655 過去を封印する 654 自分の人生何だったのか、という視点 653 コーチングに価値を見出さない世代 652 皿を食ったらウサギになる 651 指導口調 *** コーチングを受けてみませんか *** コーチングとは(私見) *** 社会人のためのカウンセリング *** カウンセリングとコーチング *** ビジネス・コーチング入門 *** ライフワーク・コーチングの奨め *** オーケストラ再生のオーディオ *** オーケストラ録音を聴く |
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