面の考え方
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部下の説得、というのを考えてみたいと思います。

説得というと、あまり気乗りがしない相手を説き伏せて無理やり同意させ、無理やりやらせる、といったニュアンスがあります。確かにこれは狭義の説得と言えるでしょう。

世間一般で「説得術」と言えばこの狭義の説得を意味し、理路整然とした話し方、つまり言葉としての説得力に重点が置かれます。こうした考え方は説得を「点」でとらえているわけです。こうした狭義の説得は説得のなかでも、どちらかというと「下」のランクに属するのではないでしょうか。

では「上の上」の説得とは?

説得を「面」としてとらえるということです。これは日ごろのコミュニケーションが十分に取れていて、雰囲気は和やか、そのうえ上下の問題意識のレベルが揃っている状態で、上司が端的に方針を表明すると、あとは部下が自発的に率先して動く、こうした社内風土をつくることこそ「上の上」の説得だ私は考えます。

つまり究極の説得術とは社内風土づくりと言えるのです。説得は論理の「点」で考えず、社内風土という「面」で考えるべきものなのです。

というのは、いかに理路整然と説得されようと、上下の人間関係がよろしくなく、職場の雰囲気が殺伐としていたのでは、いかに「点」としては優れていても、部下を納得させて意欲を出させる、という目的では全然劣っており、間が抜けていると言わざるを得ないからです。部下を言い負かして強制したところで、部下は当面従うふりをするだけでしょう。

ビジネス・コーチングが目指すべきは、「面の説得術=社内風土づくり」だと言っていいと思います。「点」のコーチングでいかに巧みであろうと、「面」の考え方がなければ、役に立たないわけです。

セミナー・インデックス
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セミナー・インデックスというサイトがあります。今朝偶然に自分のセミナーが掲載されているのを知りました。初登場でしょう。記念に5月12日時点のものを保存してみました。コレです。他の講師のお歴々に比べると新参にして小者という感じは否めませんが、ま、何でもはじめはあるので仕方がないと思います^^

それにしても開催されるセミナーは圧倒的に東京が多いのですね。大阪はもはや一地方都市に過ぎないようです。

SEO起業塾
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鈴木将司さんのSEO起業塾というサイト(http://www.seo-s.net/)に私がサクラ記事を書いています。3年ほどまえに同氏のSEOセミナーのサイトに記事を書かせていただいたのですが、それが今回転載されたわけです。

鈴木さんのSEOセミナーには4年前に1日出席したのですが、それから4ヶ月で「コーチング」でグーグル1位を達成しました。その後も何度も相談に乗っていただきました。私の今日あるのは鈴木さんのセミナーに負うところが大きいのです。

所変われば品変わる
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中小企業診断士の試験科目に「助言理論」というのがあります。そのTがコンサルティング理論でUがコンサルティングスキルです。カウンセリングとコーチングはこのコンサルティングスキルのほうに分類されています。

U.コンサルティングスキル
 
 1.カウンセリングの知識と技法  
   ・カウンセリングの定義と基礎理論
    (問題開発カウンセリングと開発的カウンセリング、
     主要なカウンセリング理論)  
   ・経営コンサルティングにおけるカウンセリングの必要性
    (相談者とのコミュニケーションの在り方とカウン
     セリングの応用、経営者の心理的特徴と成長支援)  
   ・カウンセリング技法とその展開
    (マイクロカウンセリング、ヘルピング法、その他)
 
 2.コーチングの知識と技法  
    ・コーチングの定義とコーチの役割  コーチングの技術
    ・経営コンサルティングにおけるコーチングの必要性
      (目標達成への心理的支援、
       相談者のタイプによるコミュニケーションの方法)  
    ・コーチングのプロセスとスキル
      (クライアントのタイプ分け、話の聞き方、
       クライアントの言動観察、 アドバイス方法、
       関係づけ、開発、戦略プラン、挑戦)  
    ・タイプ別コーチング方法
     (企業家タイプ、マネジャータイプ、経営者・重役タイプ)
(社)中小企業診断協会「平成15年度中小企業診断士第一次試験案内」より抜粋

中小企業診断士の世界ではカウンセリングもコーチングもコンサルティングのためのスキルなのです。さすがにコンサルティングを基点に助言をとらえていますね。これに対してコーチング講座の世界では、全くコンサルティングを切り捨てています。日々コーチングの仕事に携わっている立場からすれば、中小企業診断士の世界のほうが自然だと感じます。

相手が単に愚痴ってる場合はへんなコンサルティングをしても意味がありませんから、カウンセリングで聞き役に徹することになるのですが、これもコンサルティングスキルということになるようです。

どこかで「世界の常識は日本の非常識」と言っていましたが、何かそんな感じです。カウンセリングやコーチングに対するとらえ方はコーチング講座を受講した立場からは相当異ります。結局、助言に対しては柔軟に臨機応変に、が正解ということなのだと思います。

鬱を通告するセッション
751



ある男性から体験コーチングの依頼をメールで頂戴しました。差しさわりのない箇所だけ抜き出してみます。

昨年4月に○○に異動してから、月の残業、休日出勤が150〜200時間近くとなり、職場では非常に厳しい上司がおり連日叱責を受けている状態で、社外では価格競争への対応に追われている毎日です。(私は営業職です)1年がんばれば心身共になれるだろうと考えておりましたが、この4月からはさらにストレスを感じるようになり、仕事中は常に胸が締め付けられるような感覚があります。この連休明けにも、幾つものミスや問題の謝罪説明や、処理を行わねばならず、考えるだけで胸が苦しくなる有様です。やもすればこの現実から逃げ出したいと考えている自分がいます。このままでは、仕事、家庭でも支障が出てしまいそうです。そこで何とか前向きな気持ちを持ち、問題を乗越え、心からの笑顔を取り戻したいと願うのですが、精神的に辛い状況です。

これは明らかに鬱かその一歩手前と直感しました。

・月の残業、休日出勤が150〜200時間近く
・職場では非常に厳しい上司がおり連日叱責を受けている
・仕事中は常に胸が締め付けられるような感覚がある

これだけそろえばほぼ間違いないでしょう。気になるのは本人が鬱という自覚をどうやら持っていないことです。

どう考えてもコーチングのクライアントとしては期待できません。しかしせっかくメールをいただいたので、電話でお相手することにしました。まず感じたのは、

・声が暗い
・沈黙が多い

ことで、直感は確信に変わりました。とにかく精神科なり心療内科なりを受診し、早めに休業することをオススメしておきました。しかし、本人は気が進まないようすで、

「自分の後輩も同じ状況で耐えているわけですし・・・」

などと言います。結局鬱を通告するだけのセッションで極めて後味が悪かったです。しかし、誰かが鬱を通告してあげなければならないと思います。その意味では捨て置けないわけなのです。

それにしても、こういう職場を運営している管理職や経営者はもっと社会的責任を感じるべきです。ひと言で言ってダメな会社です。職場をこんな状態で放置していることに個人的に憤りを感じます。
800 米国人と加点主義
799 加点主義こそ家族円満の秘訣
798 何で検索しても
797 雑談して終わり
796 コーチングを信じる

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795 やるべきでないことはやらない
794 ポジティブ・シンキング
793 上司に対するリーダーシップ
792 上京しました
791 おっしゃってることに共感できないですね

*
790 聞き方
789 空気の読めない人
788 減点主義と加点主義
787 下手な考え休むに似たり
786 志なくしてコーチングなし

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785 口先だけの承認では絶対部下を欺けない
784 ゼロ・ベース評価は上司・目上にも有効
783 身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ
782 コミュニケーションは言葉だけにあらず
781 承認はゼロベース評価

*
780 文頭で批判しても、文末で承認する
779 うだうだと人と関わること
778 NLPに対する私見
777 無為にして化す上司
776 究極の自己承認の言葉

*
775 視界狭窄
774 結局コミュニケーションの問題
773 強い心
772 目指すのは9勝1敗
771 格好をつけない

*
770 えらいことになってしまった
769 ガチャガチャ感
768 手柄を相手に譲る
767 内なる自分の承認がもらえるならそれでいいじゃないか
766 感謝は承認である

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765 漫才の傾聴
764 連続のドタキャン
763 女性は30〜40代が旬
762 ブログはコーチの条件
761 承認によって元気をもらう場

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760 行動力、ある人ない人
759 日経経営セミナーは無事終了
758 屋号
757 歩なし将棋は負け将棋
756 我流もまたよし

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755 面の考え方
754 セミナー・インデックス
753 SEO起業塾
752 所変われば品変わる
751 鬱を通告するセッション

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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
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