日に新た・・・今日の我は昨日の我にあらず、明日の我は今日の我にとどまるべからず これは私が昔勤めていた会社の社訓でした。社訓としてはこなれてないが、「日に新た」というコンセプトはいい。 私はパーソナル・コーチングで前回の続きを進捗管理することにはあまり重視しません。というのは進捗管理されると、どうしてもつじつまの合った答え方をしようとするため、僅かでも取り繕うという要素が入ってきます。それはクライアントさんが自分自身と向き合うのには邪魔になります。 クライアントさんが前回と同じことを語っても大目に見る方がいいと思います。少しくらい堂々巡りするのも、クライアントさんの権利です。だから前回のセッションの最中に取ったメモを見ることはまずありません。 やっぱり人間は「日に新た」なイキモノなので、今日話したいことを話すのが大切だと考えます。そうして自分と対話しながら、毎回新しいことを決意するほうがいいのです。決意したようにいかなくても、また新たに決意し直せばいいのです。
やっぱり人生大半は単調な日々です。飛躍を実感することは稀です。私は先週はとくにこれという成果はなかったように思います。しかし、ブログ記事だけは確実に残っています。 こう考えると、駄文のブログ記事であっても、これはこれで曲りなりに成果と言えるのかもしれません。ブログ記事を書くことで結構セルフコーチングできているようにも思えます。日記を読み物に昇華させている点で、アタマの訓練になっているということもあるでしょう。 誰に読んでもらえるわけでもない、従来型の日記では私の場合絶対に続かないと思います。 人に読んでもらう文章を書こうとすれば、人間少しはしゃんとするものです。多くの人がブログを書くようになりましたが、単調な日々を送っていても、人生にメリハリをつけることができるという意味ではブログはいいな、というのが実感です。
私は一応某コーチング・プログラムは修了しているし、コーチ志望者同士がやるコーチング実習もさんざんぱらこなしてきました。 こうした実習レベルのパーソナル・コーチングはビジネス・コーチングの延長上としてのコーチングです。ひと言で言って悩める人相手のコーチングではありません。こうしたコーチングをホンモノのコーチングだと思うのは誤解です。 コーチングの実習で「よかった」とか「気づきがあった」とか言ってますが、そして私もそうした段階は経てきましたが、あれはコーチングのためのコーチングです。お遊びみたいなもの、と言ったら失礼でしょうか。 やっぱりコーチの実力は行き詰まって悩んだ人を相手にしたときに出るのです。 数年前、私の師匠は、かなり危ない状態にあった私に見事ヒントをくれましたが、それはちんけな「気づき」なるものではありませんでした。自分もこの人みたいに悩んだ人を支えることのできる人になりたい、そうした憧れに近い感情がいただいたヒントであったわけです。 私見ですが、コーチングの真の目的は悩んだ人の自己基盤の整備の支援にあると思っています。私も仕事柄いろんなコーチのサイトを拝見しますが、自分が悩んだときに連絡をとりたい、と思うコーチはほんのひと握りです。 悩んだ人は自分に連絡を取ろうと思うだろうか、自分はどれだけ悩んだ人の力になれるだろうか、やっぱり自分のコーチングを査定するならこのポイントに尽きると思います。
コーチングのホームページやブログはいまや星の数ほどあります。しかしその大半が面白くない。なぜでしょうか。その理由のひとつとして「人格の開示が足らない」ということが挙げられると思います。 クライアントとして、コーチングに求めることは、もちろん理知的な気づきということもあるが、最も大切なのは、そのコーチについてもらう安心感です。 ですからきれいごとではなく、コーチングのサイトにコーチの人格(人間力)というものが開示されていて、そこに魅力を感じ、 「この人なら自分を支えてくれるだろう」 という安心感を持てることがなによりも大切です。つまり「他のコーチではなくて○○さんでないとダメ」という確信をサイト閲覧者が持てる必要がある、ということです。 たとえば私の師匠のサイトですが、私はこの文面で人格が全面的に信頼できると思ったので、その昔、連絡を取った次第です。 全人格で支援してもらえる安心感がある人は何かしら懐かしさを感じるものです。とは言え、コーチングやってる人で、全人格で支援する安心感を売りにすることは簡単ではありません。大半のコーチングのサイトはコーチングという手法のみを訴求しつつ、私的なブログ日記に終始しているように思われます。 コーチングという手法の訴求にとどまらず、赤裸々に自らの人格を開示するという姿勢がコーチングのウェブサイト全体に欠けている、これが概して言える傾向だと思います。コーチがなにかしら懐かしさを感じさせるような人格をウェブ・サイトで表現すべきなのです。 もちろん誰もが好き嫌いはあり、人格をウェブ・サイトで表現すれば毀誉褒貶は付き物です。しかし、たとえそうであっても、八方美人的なサイトは軽薄さしか見えて来ません。根本的に存在意義が乏しいと言わざるをえないと思うのです。
生長の家の谷口雅春氏の文章を引用してブログ記事を書いたことがありました。おおかた2年近く前のことです。先日その箇所を読んで、ある主婦の方から連絡をいただきました。 子供どうしのいじめがもとで仲良しだった近所の主婦6人組のうちのひとりが感情を爆発させたそうです。爆発の対象となった相手が強烈なショックを受けるような爆発だったそうで、怒鳴り散らし、泣きわめいたとのこと。 その結果、その感情の爆発に同情する人と、反発する人が出てしまい、仲良しだった主婦6人組は二手に分裂しました。その後も全員がある意味、感情の爆発についての自覚が乏しかったようです。時間の経過とともにお互いの人間関係がこじれにこじれてしまったそうです。関り合わなければいいのですが、子供の送り迎えでは顔を合わさざるを得ず、夜も眠れないくらい辛いのだそうです。 感情の爆発がいかに恐ろしいか、を改めて再認識しました。 「あなた今の状態がどうなったらいいと思いますか、どうしたいですか」 と訊いてみたところ、答、わからない。しかし、昔の状態に戻ることはありえないだろう。あ、答になってませんね、と言うので、 「私ならどうするか、参考までにお話しましょうか」と前置きして話しました。 とにかく、自分の問題と他人の問題に分ける。自分がこれらの人に接する時は親切・丁寧に誠を尽くす。それに対して相手がどんな態度を取ろうとそれは相手の問題だから、どうしようもない、気にしない・・・そして昔のことを蒸し返すのは一切やめる。 この提案には納得されたみたいです。 それはともかく、この方は谷口先生のこの一節は何度も何度も読み返し、人にも紹介したそうです。それほど今の自分にどんぴしゃの言葉であると感じたとのこと。 言葉は『創造者』(つくりて)であるとともにこれを逆用すれば恐るべき『破壊者』になるのだ。腹が立った時に、その腹立ちを言葉にあらわしてはならない。手紙に書いてはならない。行為にあらわしてはならない。言葉にあらわしては最後の宣告に等しい。行為にあらわしては刑の執行に等しい。そのためにどんなに多くの人たちが家庭から愛をひからびさせ、社会から地位を失い、会わなくてもよい悲惨な運命をみずから招いたことであろう。怒るな。人がいかなる罪を犯そうとも、わが怒ることはそれにもまさる悪徳であると思え。怒ろうと思った瞬間に、自分自身が相手の悪徳よりもなお大なる悪徳に堕ちようとする危険な瞬間であると思え。そして『危なかった、今自分は断崖からまっ逆さまに落ちようとしていたのだ。もう二度とこのような危険は冒すまい』と心に誓え。かくのごときことを繰り返せばついにあなたは怒りを征服する力を練磨することができるのである。 私もこの文章によって、感情を爆発させることがなくなった、と言っていいです。その意味では教祖谷口先生の感化力は大したものです。孫引きで人をこれだけ教え導くわけなのですね。 |
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