マジョリティが年下
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私は1959年(昭和34年)生まれです。現在48歳。

最近ようやく気が付きだしたのは、道行く人、電車に乗り合わせた乗客、入ったレストランのお客、などなどのマジョリティ(半数以上の多数)は自分よりどうやら年下で、自分より年上なのはマイノリティ(半数以下の少数)であることです。

いままで世間の大半は自分より年上で、自分など若輩者と思っていたが、最近はどうやらそうでもなさそうなのです。ま、年齢から考えると当然のことですが、いつの間にか過去の常識が覆ってしまっていました。

当然、日々こなしているコーチングのクライアントさんも大半年下です。日ごろ人間力が大切、などと言っていますが、年上の自分は人間力で有利なのは当然。むしろ人間力で大きく見劣りするなら情けないと思わなくてはなりません。

その意味では、歳なりの人間力を有し、かつまた老け込んでもいないというコーチングの適齢期にさしかかったということでしょうか。あと20年は進化できるという気がしています。それ以降はどうなるかわかりませんが・・・。

しかし、マジョリティが自分より年下とは!人生来るべき時が来てしまったようです。こうして最期に一歩ずつ近づいていくのでしょう。

鳴門・徳島に一泊旅行
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GWは家族サービスで鳴門・徳島に一泊旅行してきました。我が家は犬(シーズー)がおり、一泊が限度で、近場に限ります。ホントはそれでずいぶん助かっているのですが^^。

さて一泊旅行のルートは、

28日(土)
・三宮発高速バスで鳴門公園へ
渦の道
大塚国際美術館
・鳴門市内へバスで移動
・鳴門泊

29日(日)
・JRで徳島市内へ
・眉山、阿波踊り会館
・JRで坂東へ
ドイツ館BANDOロケ村
・JRで徳島へ
・徳島発高速バスで三宮へ

第一次大戦中に日本が青島に進駐した時代に、ドイツ軍の捕虜数千人を収容していた収容所が徳島県の板東にありました。ドイツ館というのは、それを記念して鳴門市内に建てられた記念館です。

またその収容所では温情あるドイツ兵士の待遇がなされ、その収容所でベートーヴェンの第九が日本初演されます。その話が2006年に松平健主演で『バルトの楽園(がくえん)』として映画化されましたが、そのロケセットが2年間の期間限定で現在公開されています。今回はこのロケ村も観に行きました。

板東捕虜収容所の所長だった松江豊寿(まつえとよひさ)中佐は赴任当時44だったそうです。松平健が演じているので50をとうに越していたのかと思いました。ここでも自分より年下に遭遇し、感慨を新たに?しています。

今回のツアーは鳴門というローカル・カラーをいろいろな側面から楽しむ結果となりました。JRも1時間に1本ないですし、もちろん単線、周囲は田園地帯が広がります。鳴門市内のビジネスホテルに泊まって、市街を散策しましたが、どの人も受答えは極めて親切、その分のんびりしていて、さすがは捕虜収容所で暖かい交流がなされた土地柄だと思いました。

阪神間の住人にすれば、鳴門・徳島は観光地としては割と穴場です。阪神間に住んでいながら、いい年をして阿波踊りに行ったことがないという人が数多く、私も40代半ばで初めて行った口です。訪れれば結構ファンになります。

地方(田舎?)のコミュニケーションは用向き以外に情緒的な話題が多い。一応都会人の私からすれば、やや冗長でかったるい側面もありますが、新鮮です。映画に見られる昔の日本人は結構気高いのですが、その昔はもっと情緒的な日本語を話していたと思います。それが地方に残っているのだな、と感じました。

若さとは
738



26歳の女性がコーチを職業にしたいと言って連絡を取ってこられたことがあります。拙著をお読みいただいたとのことです。26といえば自分の娘でもおかしくない歳です。自分の昔を考えても、26ではいくらなんでもハナシにならない、と思い下記のようにお返事しました。

拙著をお読みいただき、ありがとうございました。

コーチングに興味を持たれたわけですから、
勉強されるのはよいと思います。ただ職業とするには
現時点では年齢的に難しいのではないかと考えます。

コーチとして活躍している人は30代後半から40代前半です。
海千山千の社会人の相手をするには26では若すぎるでしょう。

前回キャリアパスという言葉を使われていましたが、正直なところ
どう答えたらよいかわかりませんでした。あくまでも副業でスタート
というのが私のスタンスです。私も今でも副業です。こうすれば
プロになれるという方法論は一切確立されておらず、学校・資格
が最もなじみにくい世界と考えてください。資格を持っていても
鳴かず飛ばずの人ばかりです。

私もSEでしたが、人間力を付けるには最適の仕事です。忙し
過ぎますが、他の職種よりも何倍も速く成長できると思います。
将来転職される場合はもうたくさん、という時点のほうがいいと
思います。

まずは日本コーチ協会の○○チャプターの集会に出かけてみて
雰囲気をつかんでみてください。


自分の本を読んでくださったので、粗相のないよう、時間をかけて丁寧にお返事したわけです。私のメールに対して下記文面が返って来ました。

ご連絡、ありがとうございました。

26歳は、コーチとして若すぎるとお思いのようですね。
確かに、人生経験=年齢という考えをもっていらっしゃる方から
すれば、私くらいの年齢は頼りなく思えることでしょう。

そして、失礼ですが、杉本様もその一人と感じた次第です。

自分よりも、半分くらいの若造に何がわかるのかと。

私、自分がプロジェクトリーダーになった時もそういわれたなあ、
とうことを思い出しました。
3年目の人間に、プロジェクトなんてまかせられるか、と。
でも、思い返せば立派につとめあげましたけどね。
前任のリーダーは37歳でしたが、その時よりも
利益は倍近くですけど。

歳を重ねているほうが、人生経験があり、言うことに重みがある、
とすれば、コーチは一般的に言うカウンセラーに近いというよりは
むしろ、占い師に近くなります。
(占い師はおばあさんばかりですよね?)

しかし、
あの有名な世界一の経営者
ジャックウェルチのコーチは
若干27歳だそうですよ。

私と1歳しか違いがない訳です。

また、年齢を重ねていれば、人間力があるのか?というと
世間一般の年上の方をみても、仕事で絡む方々をみても
残念ながらそう感じることはありませんね。
逆に、自分よりも年下の方でも、すごくよくできた
価値観、考え方を持っている人だって沢山いますよ?
年齢を重ねているから、人間力があるかというと。。。そうは
いいきれないのではないでしょうか。

プロコーチとしてやっていくのに必要なのは、コーチングの技術力、人間力、営業力の3つでしたよね?

要は、どこをターゲット層としていくかだけなのではないでしょうか。

今、やっとコーチングが何か?というものが普及し始め、
世間にもコーチングという言葉が浸透してきました。

私と同世代の人間、また、女性層では
私くらいの人間を必要としている人だっているはずではないのですか?
現に、私はSEの他にもモデルウォーキングの講師も
やっているのですが、そこで聞く限りでも、コーチングに
興味がある人はとても多いと感じました。


また、私が前のメールにて質問したことに関してですが、
まったくもって回答になってないと感じてしまいました。

本で「学校に通うよりもまずコーチをつけろ」
とおっしゃりながら、じゃあ、学校にいかない場合に
基本はどうすればいいの?という私の質問に答えられないので
あれば、ああいったことは書かないほうがよいのでは
ないのでしょうか。

本を読んでとても感動し、本当はメンターとして
ぜひ杉本様についてもらいたいと
感じていただけに、正直がっかり、というのが
本音であります。


日本コーチ協会の集会にはぜひ顔を出して
学んでいきたいと思います。ありがとうございました。

固定観念・・・・・
壊すのが、コーチの大事な役割。。。でしたよね?


血気盛んで、年齢は関係ないと力説されていますが、文面全体に漂う批判調は歳なりというしかありません。とくにコーチングの資質があるようにはとても思えません。私はこの人の意図を否定したわけではなく、すぐに職業にするには若過ぎると思いますよ、と答えたに過ぎないからです。

私を一度はメンターにと思われたそうで、それは光栄なことですが、この人相手のメンターになったりしたら、それこそ責任問題です。以下のようにお返事しておきました。

○○ ○○さま、
いただいた文面にあなたの現在が反映されていると思います。
私の文面を読み返してみましたが、あれでも時間を使って
誠意をもって書いたので、しかたないですね。
私の言うことも一面当たっていると思いますよ。
固定観念をつぶすのにチャレンジされるのは賛成です。
では。


先方が批判してきても、決して取り合うつもりはありませんが、私の本の内容までとやかく言うのは余計なお世話です。人は異なる意見を持っていて当然です。意見が異なった場合、それにどう対処するかで、精神年齢(人間力)ははっきり出ると私は思います。今回の文面は幼さすら感じさせ、若気の至りもいいところです。ただこの人もいつまでもこのレベルにとどまっているわけでもないでしょう。今後の成長に期待したいところです。

「やり方」と「やる気」
737



個人でも組織でも結果を出す(パフォーマンスを上げる)ためには結局ふたつのやり方しかありません。それは、

@やり方を改善する
Aやる気を改善する

もちろん個人や組織で両方の自助努力をするわけですが、外注するとすれば、@はコンサルタント、Aは研修屋(モチベーター)ということになります。従来このやり方・やる気のアプローチは棲み分けがはっきりしていて、コンサルタントはやる気には踏み込まない、研修屋はやり方には踏み込まない、が原則でした。

パーソナル・コーチングが価値を持つとすれば、この両方を同時に面倒見る必要があるはずだ、と私は思っています。それがパーソナル・コーチングの個別対応の意義であるわけです。そもそも「やり方」と「やる気」は密接に関係しており、やり方を改善すればやる気が起こるし、やる気を起こせば、やり方を改善しなければならないのです。

コーチングと称して、やり方を全くクライアントに投げるのを是とする人がよくいます。セッションで、

「これはコーチングだから答えはお教えできません」

みたいなこと言うわけです。そんなコーチングでも全く効果がないわけではないでしょうが、個人的には禅問答みたいなコーチングは性に合いません。

「私はこう思うのですが、あなたはどう考えますか」
「○○してみる、と言うのはどうでしょうか」

とコーチ側が積極的に提案できるのが、あるべき姿だと考えています。そのやり方でこそ、「やり方」と「やる気」を同時にアプローチできるはずだからです。

自分で考えることにこだわる人
736



コーチングを受けたいという人の中にたまにいるのが、問題解決したい、目標達成したい、というよりはむしろ、

「質問されて自分で答を考えることに充実感を見出したい」

というタイプです。自分のレベルに合わせて「寄り添ってもらう」ことに助言の価値を見出すわけです。つまり、他人の意見をそのまま採用するのを潔しとしない傾向があるわけです。

自分で考えるということにこだわるので、こういう人こそ、

「答はあなたの中にある」

を信奉し、滅多なことで提案なんぞしない、教科書的なコーチが向いています。このタイプはある意味プライドが高く、頑固でもあります。偏見かも知れませんが、私が経験したことがあるのは女性ばっかりです。

こうした価値観も決して間違いではないと思います。お金を払うのはクライアントなのですから。しかし、私個人との相性は極めて悪いと言わざるを得ません。というのは、私のコーチング・スタイルは提案が多く、テンポが速いので、合わないのです。

私にしてみれば、質問しても何も返って来ないな、といって調子に乗っていろいろ提案していると、後から、

「相性が悪い」

と言われる結果になります。私の提案を聞いていると、固まってしまうのだそうです。このタイプは個人的にクライアントとしてはあきらめています。ごく少数の存在ですので、あきらめても大勢に影響はありません。むしろ変に成約してしまうと、お互いコーチングがストレスになってしまうのでよろしくありません。

私と合うのは、屈託なく思考が素直で、他人の意見を取り入れるのに抵抗のないタイプのクライアントさんです。自分で言うのも何ですが、私のクライアントさんは性格がよくて話のわかる人ばかりです。自分と性格の合ったクライアントさんで固めていますので、ストレスと無縁なのはありがたいことだと思っています。
750 いいカウンセラーの資質
749 承認の人生と批判の人生
748 後ろ向きの話は短く、前向きの話を長く
747 欠点は改めないで、目立たないように工夫する
746 そこにいるだけで元気の出る人

*
745 あげまん、さげまん
744 承認が承認たりえるためには
743 承認は人格のバロメーター
742 承認と安堵感
741 プラニングは朝一番に余裕をもって行う

*
740 マジョリティが年下
739 鳴門・徳島に一泊旅行
738 若さとは
737 「やり方」と「やる気」
736 自分で考えることにこだわる人
*
735 他の助言者を引き合いに出すべからず
734 悔しい経験は明日への糧
733 個人差があるので焦らず頑張れ
732 20代半ばでコーチになれるか?
731 人は言葉によって生きる

*
730 わが部屋
729 臨床 作業療法に寄稿
728 一日一件
727 ピンキリの研修講師
726 相手を説得する方法

*
725 納得できない書き方
724 受講者の質
723 グーグル1位に返り咲き
722 何でも誠心誠意やればいいというものではない
721 書評

*
720 ONE ON ONE
719 コーチングは提案で決まる
718 オフハンド・スピーチ
717 ため口
716 日経社告に再登場

*
715 答を渡すのも引き出しのうち
714 これから起こる問題についてのコーチング
713 業界の受益者
712 再度日経経営セミナーに登場
711 それ、やめときませんか

*
710 自分を承認できなければ、他人は承認できない、のか
709 コーチングを大所高所から見ると
708 自他の一体感こそリーダーシップの源泉
707 結婚の選択
706 満足できない=人生楽しめない、のか?

*
705 セルフ・コーチングはブログで
704 グーグル1位陥落
703 守秘義務
702 仕事をしない工夫
701 型を崩すのもひとつのやり方


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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
251〜300 301〜350 351〜400 401〜450 451〜500
501〜550 551〜600 601〜650 651〜700 701〜750
751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
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