955 「気」の良さ + 自負 = 感化力



「気の良い人」というのはいます。もちろん世間一般でいうところの「気立ての良い人」でもあるのです。根底が明るく、雰囲気は軽く、会ったり話したりすれば良い影響を受けて、幸福感が残るというような人です。

医者とかカウンセラーとか士行では、結局「気の良い人」でなければ使い物にならない、というのが私の考えです。いろいろ資格はあっても、実力結局はここに帰結するのです。「気の良い人」でなければはやらないと思います。

それでも「気の良い人」だけではやっぱり限界もあって、加えて知識とか経験とか信念とかも必要です。その総和が感化力という形で現われます。

さて、コーチングをやっていく上で最も必要なのがこの感化力です。私は他人のコーチングの技量を値踏みするとすれば、まず感化力があるかないか、ここを見ます。そしてこの感化力を持っている人は、

「自分は一番ではないかも知れないが、少なくとも人には絶対負けない」

という強力な自負を持っているものです。話しているとその自負が伝わってきます。「気の良さ」に加えてこの自負があるのがホンモノです。あなたの周囲に思い当たる人はいますか。

私は数少ないながら数名知っています。

954 相反する価値観の使い分け



あるクライアントさんの職場は給料以上の働きをしない人たちばかりなのだそうです。これがイヤで、その方は残業なんかも手当てがつくつかないは度外視でやるのです。それを逆手にとって、管理職が、

「○○さんを見習え」

と言ったそうです。それがもとでその人は職場から総スカンを食らってしまいました。職場の待遇が改善しないのはあの人がいるからだ、という感じで陰で槍玉に上がっているとのことです。

「私、どうすればよかったのでしょうか」

とこの人は言われます。もちろん、

「私はあなたのやり方で良かったと思いますよ」

と十分承認して差し上げました。

この話の中には、2つの相反する価値観が見られます:

@郷に入りては郷に従え
A自分の信念に忠実に生きよ

@とAは矛盾することもありますが、TPOに応じて使い分けるしかないでしょう。時として成り行きで思いもかけない批判を浴びることもありますが、それは仕方ないのではないでしょうか。

一般論として、

A:難しそうだからやめておく
B:難しそうだが挑戦する

だれでもTPOでA・Bを使い分けているものです。たとえば、起業して失敗すれば、批判を浴びるが、それでも挑戦したことによって、自分の信念に忠実であったのなら、それは仕方がないわけです。

あくまでも自分の信念には忠実に生きる。しかし、時として出てくる災厄はあえて背負う、これしかないのではないでしょうか。その上で、災厄をうまく避けるのが世知というものだと思います。

953 2008年はアウトドア元年



長い間、アウトドアに対して興味を失っていた。それはひとつには遠くが良く見えなかったからである。日常生活では特に困らなかったのだが、やっぱり屋外を出歩くのが億劫だったのだと思う。

しかし、今日でレーシックを受けて2週間だ。ぼちぼち動き出すときであろう。とりあえず芦屋から六甲山頂まで登ってみようと思い立った。ネットで検索するとこのページが目に入った。これぐらいなら何の装備もなくても何とかなるだろう。ここ数日天気が良くて道もぬかるんでいないはずだ。

ということで通勤に使っているカジュアル・シューズで出かけた。実はキャラバン・シューズなんて持ってないのである。キャラバン・シューズを買う前に山登りに共感できるかどうかが先だ。山登りに共感できないで、道具だけそろえるのは愚の骨頂である。まずは小手調べだ。というわけで、阪神芦屋川から歩き出した。ナップサックも何にもなしである。

20年近く登山なんかやっていない。その割にはスイスイ登れる。本格装備のハイカーをごぼう抜きである。しかし、通勤用カジュアル・シューズで何も背負わずは私だけだ。かっこ悪くてすれ違う人にバツが悪かった。

結局自宅を出て、3時間半後に山頂の一軒茶屋に到着。思ったより体力はある。とにかく遠くにも焦点が良く合って素晴らしく良く見える。これは感動ものだ。山頂の一軒茶屋では卵丼とビールを注文。お隣が眼鏡をかけたハイカーで、入ってきて眼鏡が曇って往生していたが、こういうことも今はない。

ハイカーならそれからまた下りの山道なのだが、通勤用カジュアル・シューズで下りをやると靴が傷む。そこでロープウェイで下山することにした。で、山頂の舗装道路をロープウェイ乗り場まで数キロ歩いた。時折、後ろから車に抜かされる。冷え込んだ舗装道路を歩いているのはまた私だけだ。かっこ悪〜。

結局有馬までロープウェイで下山、簡保の宿で金泉(赤茶色の温泉)につかって帰ってきた。温泉なんか以前は湯につかったら何も見えなかった。今ははっきり見える。もっとも裸のオッサンなんかはっきり見えないほうがいいのだが。閑話休題。温泉はよく効く。帰宅後も足がぽかぽかしている。正月3日にいい思い出ができた。

2008年はアウトドア元年だ。

952 リアルとバーチャル



今までは近視のぼやけた世界がリアルで、1.5の近視のない世界はバーチャルでした。近視のない世界は度の強い眼鏡をかけた時とか、双眼鏡をのぞきこんだ時でした。

レーシックを受けて一週間、現在はこれが逆転してしまいました。1.5の近視のない世界がリアルなのです。正直リアルとは思えません。近視のない世界はホログラム(立体写真)のように思えてなりません。-7.5の強度近視が一挙に解消すると、どうしてもこういう思いを持たざるを得ないわけです。

一昨日、裸眼で車を運転しましたが、いまから30年前からは想像もできないことです。生きてて良かったとつくづく感じました。今はハイテク技術の恩恵を享受できる素晴らしい時代だと思います。

しかし、単に科学技術が発達しても、先進国に心の問題で不幸な人はいくらでもいます。ハイテクに流されないためには、各自が哲学を確立しなければならない時代でもあると思います。逆に内面に哲学を確立した暁には、今の世の中エキサイティングなことばかりです。

コーチングもクライアントさんが内面に哲学を確立する手助けができてこそ意味があるのだという思いを強くしています。

951 “I”メッセージは舌禍を最低限に抑える働きがある



日本語は主語が曖昧な言語で、よく主語は省略されます。だから、“I”メッセージ、“You”メッセージと言ってもわかりにくいのですが、こんな感じになります。

「今日のプレゼン、とても上手だったと思いますよ!」(“I”メッセージ。主語は「私」)
「プレゼンテーションが上手ですね!」(“You”メッセージ。主語は「あなた」)
「今日のプレゼンは、うまくできていましたね!」(“It”メッセージ。主語は「事柄」)

心からの賛辞であれば、“You”メッセージがピンときます。でも“I”メッセージも悪くありませんね。

ネガティブなコメントであれば、“You”メッセージが一番キツイです。人格に直接言及するからでしょう。

「今日のプレゼン、イマイチだったと思います」(“I”メッセージ。主語は「私」)
「プレゼンテーションがイマイチですね」(“You”メッセージ。主語は「あなた」)
「今日のプレゼンは、イマイチでしたね」(“It”メッセージ。主語は「事柄」)

ネガティブなコメントには“You”メッセージを使わないのがよいと思います。百害あって一利なしです。ネガテイブなコメントには“I”メッセージが最も安全です。

結論として、使い分けが難しいと感じるのなら、いずれの場合も“I”メッセージを使うのがコミュニケーションは最も上手くいくというのが結論です。どんなステートメントも絶対的なものではなく、あくまで自分の主観であるわけですから、「と思う」「と感じる」と断定を避けるのが、基本的な姿勢であるべきなのです。

・・・とクライアントさんに申し上げたところ、その方は、

「自分はもしかしたら“I”メッセージが少なかったのかも知れない」

と言われました。いかにも。ちょっとしたことですが、“I”メッセージは舌禍を最低限に抑える働きがあるのです。
999 畢竟何を学ぶべきか
998 信によって立つ
997 今やってることと陸続き
996 わかっていても問いかける

*
995 祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし
994 人見て法説け
993 長く続けたほうが勝ち
992 よくある話ですね
991 良きクライアントは良きコーチである

*
990 夢や目標がない
989 出会いと転機
988 外に出て行くべし
987 プロのコーチは昼間は何をしているのか
986 コーチングの金銭感覚

*
985 先制攻撃
984 自己啓発セミナー系社員研修
983 転職でコーチング
982 人事を尽くして天命を待つ
981 外的コントロールに対する社会一般の認識

*
980 優雅さということ
979 控える・持ち上げる
978 短所を直す・長所を伸ばす
977 コーチングの認定
976 コーチングの研修

*
975 自分に寛容であれ
974 他人のふんどしで相撲をとる
973 フィードバックは北京ダックのようなもの
972 英語の勉強
971 便所の落書き

*
970 無能であっても理解ある上司
969 西はりま天文台
968 出ました、2.0
967 プラスアルファ
966 自分をつくらず正直に

*
965 鉢のとれた鉢かづき
964 学びは受身ではなくて取りに行く
963 今年は歩こう
962 すんだことだし、もう忘れましょうよ
961 星空ウォッチング

*
960 想いは現実化する
959 「決める」までがコーチング
958 ナバホ族の精霊
957 日経経営セミナーに4度目の登場
956 心で見る

*
955 「気」の良さ + 自負 = 感化力
954 相反する価値観の使い分け
953 2008年はアウトドア元年
952 リアルとバーチャル
951 “I”メッセージは舌禍を最低限に抑える働きがある

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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
251〜300 301〜350 351〜400 401〜450 451〜500
501〜550 551〜600 601〜650 651〜700 701〜750
751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
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