995 祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし



「祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし」

とは聖書の言葉です。結局、コーチングの究極の目標はクライアントさんがこの心境になることに少しでも近づけるということだと考えます。この「信じる」ということが意識的にせよ、無意識的にせよできる人が、成功者なのだと言うしかないからです。ただし、この心境は目標設定が明確に完了していることが条件です。

さて、コーチングをする側として自分を振り返ってみると、私はやっぱり、願望に関しては、

「というもののこれはなかなか難しそうだな」

と思ってしまいます。なかなかそれが、

「既に成った」

と思うことは困難です。といって、NLPを習いに行けばこれが一挙に解決するわけでもないでしょう。それが「既に成った」と想像できるようになるには、一歩一歩歩みを進めていくしかないように思います。

ただ、最近いろいろな成功事例を見聞して、

「意思あるところに道あり」

なのだな、と以前よりはより強く、

「何とかなる」

と思えるようになりました。

アファーメーションというのもあります。

「これからよくなる」

「自分はついてる」

と絶えず自分に語りかける手法です。これから自分を省みると、

「あ〜、しんど」

というのが口癖になっています。これからは、

「祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし」

この信念を真の意味で涵養することが課題です。今のところ、願望に関しては目をそらさず凝視し続けるような感じではないかと思っています。

994 人見て法説け



「人見て法説け」

とは昔からよく言われることわざですが、コーチングにそのまま当てはまるでしょう。コーチングに求めるものは人それぞれだと言うことです。

@カウンセリングが必要な人

Aティーチングして欲しい人

B単に承認して背中を押してもらいたいだけの人

C進捗管理のみをして欲しい人

経験から言って、教科書的コーチングは基本として押さえる必要があるが、実戦でそのまま使えることはむしろ少ない。相手の状況を勘案して柔軟に型を崩すことが求められると私は考えます。

ただし初めから型がないというのではダメです。たまにそんな人がいますが、単に下手なだけです。あくまで型はあるがそれを意識的に崩す必要があるわけです。

私がコーチングを受ける側に回ると、進捗管理だけは絶対にされたくないです。それは自分のコーチングの受ける姿勢に問題あり、ということだからです。自分で目標を設定して、自分で取り組む。私がコーチングに求めるものはB主体でAが少々、といったところです。

私がついてもらっているコーチは次のように言われます。

「杉本さん、あなたって基本的にコーチングが必要ない人でしょ」

ま、図星です。こういうことをズバリ言われると、

「わかってるよな」

と思ってしまいます。つまり私に関してはここまで型を崩す必要がある、ということです。

993 長く続けたほうが勝ち



よく他人があまり優れているので○○をやめてしまった、という話があります。たとえば後輩の描いた絵があまりにも素晴らしいので、自分は絵を描くのをやめてしまった、などというのがこれです。とくに音楽と美術とかスポーツとか、プロで一流になることが極度に難しい世界がそういうことが多いようです。

で、やめてしまってどうしているのかというと、結局何もしていない。それだったら一流になれなくても続けていたらよかったのに、ということになります。

コーチングはこういったのとは対極の世界だと思います。やる気で何年か続けている人はそれなりにやっているというのが実情だからです。こちらのほうはプロになることがそう難しくはないのだと思います。これで生計を立てていくのでなければ、なんとか料金が取れるようになれば一応はプロです。ですから、

「ああ、あの人が」

という人が結構活躍しています。数年前を知っている私から言わせると、その当時はとくに目立たなかった人がそうなのです。もし私も活躍している部類に入れてもらえるとしたら、他人から同じように思われているに違いありません。

コーチングで仮に一流という人がいたとしても、それはコーチングの技術として一流というよりは、特定の分野でコンサルティング力があるとか、営業力や企画力、ネットワークづくりがうまいとかです。だから一流と目されるのです。

それに、いかに一流であろうとも、人によって合う合わないがあるのもコーチングの面白いところです。私がAコーチのようにコーチングできないとしても、Aコーチは私のようにはコーチングできません。Aコーチが合う人もいれば、私が合う人もいるわけです。結局、コーチングは相性もものを言う世界で、ある程度の実力があれば、後はその人の持ち味を生かせるわけです。単に優劣ではないのです。

そういういい加減な?世界なので、これで生計を立てていけるかいけないか、というデジタルな考え方をするよりは、とにかく仕事の合間でもいいから長く続けたほうが勝ち、私は思っています。

992 よくある話ですね



インターネットでコーチングのサイトを持っていると単に悩んだ人が連絡を取ってこられることが多いです。あ、ちょっとコーチングと違うかな、と思いますが、できるだけお相手するようにしています。私がコーチングを始めるきっかけは悩みでした。だから粗略にはできません。

悩みは本人にとっては大問題です。しかし、第三者として聞いていると大抵、

・よくある話ですね

・まだましなほうですね


と感じるものです。たとえば上司と反りが合わず疲れきっているという悩みをうかがうと、そう思うわけです。ものわかりのよい上司なんてそうはいるわけではないし、パワハラ・セクハラで苦しんでいるわけでもないからです。

だから、「こう言っては申し訳ないが・・・」と前置きして上記はフィードバックします。そうすることによって、自分の問題をもう少し客観的に眺められると思うからです。事実こう言われると相手も若干元気になる気がします。

あと上司と合わないというのは、日本では石油が出ないというのと同じです。石油が出るようにならないのと同様、上司と合うようにはならないでしょう。だったら合わないなら合わないなりにやっていくしかありません。それなのに、

「うちの上司はコーチングを受けたら変わるでしょうか」

なんて言います。この際、

「全く絶望的でしょうね」

と申し上げることにしています。相手が変わることに淡い期待を抱いている限り、道は開けないし、悩みは解決しないでしょう。

対人関係の悩みは十中八九このパターンなのです。

991 良きクライアントは良きコーチである



コーチングはクライアントさんがとりあえず言葉にした内容をチャンクダウンしていく行為で、クライアントさんの答えは、通常抽象的でわけのわからないものです。いろいろ訊いてみるとだんだんわかってくるわけです。

しかし、クライアントさんの答え方のわかりやすい人、わかりにくい人は絶対います。すぐ構想が具体化してくる人と、いくら訊いても要領を得ない人です。

仮にこうした二人がいてコーチングをする側に回ったとします。断然適性のある人は前者でしょう。おそらく自分が答えていくように質問していくだろうと思われるからです。

良きクライアントは良きコーチである

これは私が日頃感じている命題です。コーチングでクライアントを取っている、という人をたまに体験コーチングでお相手することがあります。なかにはクライアントとして首を傾げざるを得ない、つまり言ってることが浅いとか、首尾一貫していない人がいます。それでコーチだというのならやっぱり疑問符をつけざるを得ません。

やっぱり、答え方が理路整然としていて、ああナイスガイだな、しっかりした人だな、というのが間違いなくコーチとしての適性のある人だと思っています。
999 畢竟何を学ぶべきか
998 信によって立つ
997 今やってることと陸続き
996 わかっていても問いかける

*
995 祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし
994 人見て法説け
993 長く続けたほうが勝ち
992 よくある話ですね
991 良きクライアントは良きコーチである
*
990 夢や目標がない
989 出会いと転機
988 外に出て行くべし
987 プロのコーチは昼間は何をしているのか
986 コーチングの金銭感覚

*
985 先制攻撃
984 自己啓発セミナー系社員研修
983 転職でコーチング
982 人事を尽くして天命を待つ
981 外的コントロールに対する社会一般の認識

*
980 優雅さということ
979 控える・持ち上げる
978 短所を直す・長所を伸ばす
977 コーチングの認定
976 コーチングの研修

*
975 自分に寛容であれ
974 他人のふんどしで相撲をとる
973 フィードバックは北京ダックのようなもの
972 英語の勉強
971 便所の落書き

*
970 無能であっても理解ある上司
969 西はりま天文台
968 出ました、2.0
967 プラスアルファ
966 自分をつくらず正直に

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965 鉢のとれた鉢かづき
964 学びは受身ではなくて取りに行く
963 今年は歩こう
962 すんだことだし、もう忘れましょうよ
961 星空ウォッチング

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960 想いは現実化する
959 「決める」までがコーチング
958 ナバホ族の精霊
957 日経経営セミナーに4度目の登場
956 心で見る

*
955 「気」の良さ + 自負 = 感化力
954 相反する価値観の使い分け
953 2008年はアウトドア元年
952 リアルとバーチャル
951 “I”メッセージは舌禍を最低限に抑える働きがある


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