■ きっかけ

　徹夜・・・私の仕事は年度末に急激に忙しくなります。
かといって、それ以外の時期にゆとりがあるかというと、そんな余裕はありません。
　入社していつの間にやら１１年・・・飲み会以外で定時に退社できた日などほとんどなく、終電に駆け込むようにして帰宅する毎日・・・。
　正直、疲れがとれたと感じることは皆無。

　通常でこの状態ですから、忙しい時期になると３日連続で徹夜などまで出てくる始末。

　さすがに30も半ばを過ぎれば、気持ちは若くても、知らない間に体がいうことを利かなくなっているようです。
　それを自覚してしまったときの状況を紹介します。

　　■ 症状

　徹夜明けのある日、昼休みの間に治療中の歯を診てもらいに歯医者に行きました。
　その日は虫歯になっている奥歯を治療し、仮埋めをして貰いました。 仮埋め噛み合わせや高さなどは気にならないよう、調整を十分してくれました。
　しかし、どういうわけか夕方になり歯が痛み出しました。 しかも、治療中の歯ではなく、反対側の歯です。カチカチと歯が当たるたびに頭の奥まで響くような痛み・・・。
　その日は何とか我慢できました。

　しかし、その日も徹夜・・・

　次の日には痛みがある方の歯ではものを噛めない状態・・・
　しかも、夕方にはさらに別の頭痛が伴うようになりました。
　その頭痛は、後頭部の首の根本付近でドク・ドクと脈打つ度に脳天まで鈍痛が走るものでした。
　本当に「このまま死ぬのでは・・・？」と不安になりました。

　放っておけば鈍い痛みがズンッ・ズンッと押し上げるような頭痛。
　歯が当たればやや鋭い痛みがカツンッ！と駆け上がります。
　頭を駆け上がる痛みはまるで電気のよう・・・

　さらにその日も徹夜・・・どうせ倒れるなら会社で倒れてやれ！とばかりに強行です。

　一向に良くならない症状に悩まされながらも一日が過ぎ・・・
　夜には顔までがむくみ始めました。
　当然、その日は早目に帰宅を決心しましたが、結局終電・・・

　　■ 痛みのもと

　次の日の朝は、少しばかりの睡眠のせいかサラウンドの痛みは解消・・・
　しかし、その夕方・・・再び歯が疼き出す始末。
　どうしようもなくなり、歯医者に相談。
　いつもなら予約だけで帰るところなのですが、その日は最後の患者さんが治療を完了した直後だったせいか、すぐに診てくれることに・・・
　慌てて歯医者で販売している歯ブラシを買って歯磨き・・・

　　■ 応急処置

　歯の状態を確認して貰いました。
　痛み出した歯は銀を被せているのですが、少しばかり高くなっているところに歯が当たっていたようです。応急処置として高さを調整して貰いました。
　ただし、この治療は根本的な治療ではありません。
　痛みの基は多分歯の土台が傷んでいるせいだろうとのこと。
　時間があるときに土台の治療をすることにして、その日はレントゲンを撮ることにしました。
　また、痛み止めと化膿止めの薬を処方されました。
　（その日は予約だけの予定だったので、手持ちがなく、ツケてくれました・・・）

　　■ 後日の診察と先生のアドバイス

　後日、レントゲン写真を見て説明を受けました。
　以前治療した歯の土台が炎症を起こしかけているとのこと。
　炎症を起こしている歯の根本は、レントゲン写真では黒ずんで映るらしいのですが、私の場合、霞がかかっているような、そうでないようなといったレベル。
　症状が出ていなければ、レントゲン撮影していても見落としてしまいそうな軽微な不具合。しかし、歯の根本が痛み出していることを教えてくれた警告だったようです。

　先生の話では、普段健康な状態では気づかなくても、悪くなりかけていたり、負担がかかっていたり、酷使しているところが必ずあり、体が疲れて抵抗力が弱まったときに、急に痛みや不具合として症状が出てくるとのこと。
　言い換えると、普段は気にならなくても、疲れたときにでてくる症状は、体の警告なので、気になる症状は放っておかずに診察してもらうこと。
　場合によっては、それが大きな病気の予防にもつなばがるようです。
「疲れが原因だから寝れば大丈夫！」は本来厳禁なのかも知れません。

　ただ、頭の付け根からのドクッドクッと脈打つような鈍痛はしばらく治まりまらず、少々不安な毎日をすごしました。
　以前なら、わずかな睡眠だけで尾を引くような症状など出なかったはずなのに・・・。もう若くはないのか・・・と自分の歳を思い知らされた３６歳の秋の出来事でした。