■ ますます喫煙・・・

　タバコを辞められない・・・
　非喫煙期間のギャップからか・・・それまで以上に吸いたい衝動を抑えられない・・・。
　ますますタバコの呪縛に攻め込まれている・・・

　　■ 徐々に気分を・・・

　一人で黙って禁煙して「あれっ！いつも間にやめてたの！？」ってのも面白い・・・
　しかし、踏み切るためのキッカケが欲しい・・・
　
　やっぱり誰かに宣言してしまおう！有言実行！
　
　で、誰に宣言する？ 　
　周囲の同僚やおっさん連中に宣言しても気分の盛り上がりに欠ける・・・
　
　じゃあ、誰に宣言する？
　
　みんなに人気者で私自身もお気に入りの女の子に宣言！決定！
　
　こういう全く関連性のない発想・・・
　特に理由もなく、自分の中だけで禁煙意欲が盛り上がる・・・
　
　しかも宣言する相手は一名限定！
　　前のようにみんなに言いまわって失敗するとロクなことはない・・・
　仮に挫折してもお気入りの彼女に会いに行きがてら
　　頭掻きながらタバコ一本もらいに行けばええやん！
　　　もしかしたら、たばこ吸うのとめてくれるかもしらんし・・・
　もし、捨てられてたら・・・？
　　それはそれで、買いに行く前に、
　　　禁煙の道に戻るんか、せっかくの禁煙に終止符を打つんか
　　　　　もう一度考え直すええキッカケになるかもしらんやんか・・・
　でも、数本しか残ってない箱渡してもカッコ悪いなぁ・・・
　　意気込みを感じる本数ってどのくらいかなぁ・・・
　　　少なくても半分残しとけば意気込み感じるかなぁ・・・
　
　さまざまな自分がシナリオを組み立てにかかる・・・あとは実行に踏み込むだけ！
　
　よし！タバコを預けよう！
　・・・
　しかし、イザというときに踏み込めない・・・
　自分を追い込むときの第一歩・・・なかなか踏み込めない・・・
　
　「有言実行」
　　イヤ・・・
　「言うは易し、行うは難し」
　
　　しかし・・・
　
　「言うも難しは本気の証拠」とでも言うべきか・・・　
　

　　■ イザッ！

　そんなある日・・・
　喫煙コーナーで一人タバコを吸っているとき、偶然通りかかったみんなに人気の女の子・・・
　慌てて呼び止め「コレ預かっといて・・・」と煙草の箱を手渡す俺・・・
　それまでなかなか実行できなかったくせに、自分をも欺くほどの虚をついた行動・・・
　
　なんで私に・・・といった表情で煙草の箱を見つめる彼女・・・
　「えぇ！？やめるんですか・・・？」といつものように状況判断が早い・・・
　「とりあえず預かっときますけど、絶対やめれませんって！まぁ、とりあえず預かっときますけどねぇ・・・」
　と予想外の一言・・・驚きの色もイマイチ・・・期待の色など皆無・・・
　そのまま立ち去ろうとする彼女・・・
　それを慌ててもう一度呼び止める俺
　「あっ待って！やっぱり一本だけ返して！最後の一本にするから・・・」
　・・・カッコ悪っ・・・
　「ねっ！やっぱり止めれませんって！」と、煙草を差し出しながら彼女・・・
　
　そのとき、喫煙コーナーに流れ込んできた偉いさんたち・・・
　彼女が手に持っているタバコを見て一言
　「なんや自分！たばこ吸うんか？」
　「いえいえ違いますよ・・・これ○○さん（俺の名前）のたばこですよ！」と慌てて否定。
　「タバコやめるんですって・・・」と付け足して彼女は立ち去った・・・
　偉いさんの矛先はこちらへ・・・
　「なんや！自分たばこ止めるんか・・・！？」
　「はい・・・これを最後にやめるつもりです。」と、さっきの一本に火をつける俺
　一人にだけ宣言する計画も無駄となり、バツが悪い空気の中で最後の煙草をくゆらす俺・・・
　
　まぁ、とりあえず、実行には移せたからいいか・・・ 　
　それが　2007年11月8日の出来事・・・

　　■ その後・・・

　最初の１週間と３週間を過ぎようとするくらいかで、軽く喫煙の衝動に駆らることはあったものの 　一度吸ってしまうとまた禁煙への決意までに時間がかかることを知っているので乗り切れた・・・
　その間、ほかの人が吸う煙草の匂いが気になるわけでもなく、酒を飲んでも吸いたくもならない。
　
　彼女も最初の３週間位までは自分の席に例の煙草の箱を置いていてくれていた・・・
　
　その後、既に半年を経過した今も、まだ私の非喫煙期間は続いている・・・
　
　ただ、残念なことに、禁煙開始後、丁度半年を迎えた日の翌日。
　　キレイとカワイイが同居し、周りを明るくできる素敵な彼女は会社を辞めた・・・
　　　本当にお疲れ様！
　　　　半年後には花嫁かぁ・・・お幸せに・・・
　　　　　・・・未来の旦那がうらやましいぜっ！！