■ ありがた味をあじわうべし

デブった私がまたもや飲み会で話題となった。
皆にいじられながら面白おかしく話する中で部長の話に妙に惹かれた。



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食べることに満足することが大切なんや。
満足いうても何でもかんでも欲しいもん食べて満足するという意味と違うねん。
満腹になることでも満足するやろけど、それじゃあ価値がない。
例えば、具のないおにぎりひとつでも　どれだけ有難みを感じながら食べれるか？ということなんや。

まぁ、そんなんいうても、いろんなモン食べたいわな。
でも、極端な話、吐きそうになるまで食べな満足できんようになってしもたら　なんか寂しい話やと思わんか？

食べモンの有難みを感じながら食べたら量よりも質で満足できるモンやと思うけどなぁ・・・



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随分酒がすすんだ時点での話であったが非常に心を打たれた。
説得されるように説かれたわけでもなく　部長自らの食に対する受け取り方を純粋に伝えてくれた。
純粋に共感できる話であった。

確かに自分は人より食に対して執着があるといえる。
食べることが大好きで、子供のときから食事を粗末にしないよう育てられた。

・米を一粒たりとも食べ残さない（目が潰れるといわれた）。
・配膳された食事は全て残さず食べる。
・欲しいものばかりに偏らない。

子供のとき偏食がなくなるように躾けてくれた親に感謝している。
しかし、子供の食べ残しやあまりものを見逃すことができず　頼まれてもいない残飯係をかってでてしまう。
その結果、胃袋が大きくなってしまい、”満腹＝満足”という単純な脳になってしまっているように思える。

今日食べた食事で何がおいしかったか？という問いかけに即答できず、メニューさえ記憶に残らない日さえある。
そういえば、最近、心から”いただきます”といえていないような気がする・・・

そこにきて、食に対する本来の価値観を目の当たりにし、醜くはみ出した肉が随分と恥ずかしく思えた一瞬であった。
この出来事を思い出しながら食べるときは自然と噛む回数が増えているような気がする。
栄養の話やカロリーの話よりよっぽどダイエットに繋がるような気がした。